海ノ民話アニメーション「ゆき姫物語」と田布施町のフィールドワーク
今年制作された海ノ民話アニメーション「ゆき姫物語」のフィールドワークが、山口県田布施町の馬島で行われました。このイベントは日本昔ばなし協会と日本財団が取り組む「海ノ民話のまちプロジェクト」の一環であり、豊かな海を次世代に引き継ぐための取り組みです。
フィールドワークの概要
フィールドワークには小学6年生の23名が参加しました。島へのアクセスには、田布施町麻里府港から渡船で10分ほどかかります。馬島に到着した参加者たちは、まず田布施地方史研究会の林芙美夫会長からこの島の歴史についての講義を受けました。
久左衛門(きゅうざえもん)という物語の登場人物についても触れられ、彼がこの地域の船の渡し守であったことや、実際に朝鮮貿易が栄えた背景について学ぶことができました。また、ここには多くの船の事故があったことも伝えられ、こちらの地域の歴史の奥深さを感じることができました。
その後、参加者たちは物語のもう一つの舞台である刎島(はねしま)へと向かいました。刎島は潮が引くと陸続きになる無人島であり、幸運にもこの日は潮のタイミングが良く、足を運ぶことができました。刎島でも林会長から歴史の話がありました。その後は、田布施町の紙芝居の会の平井洋子会長が「ゆき姫物語」以外の民話についても教えてくれました。田布施町には、実際「ゆき姫物語」を含む36作品があるとのことで、地域に伝わる物語の意義を感じる時間となりました。
参加児童の声
参加者からは、「馬島に来たことがあったが、歴史を知る良い機会になった」、「この島がかつて朝鮮貿易で栄えていたとは知らなかった」といった感想が寄せられました。彼らはまた、ほかの民話についても学びたいとの意欲を見せていました。
イベント詳細
このフィールドワークは、2025年3月10日(月)の午前10時から12時30分に行われ、麻里府港を集合場所としてスタートしました。プログラムは、渡船で馬島へ行くことから始まり、アニメの説明や歴史の学習、さらに刎島への移動などが含まれていました。また、最後には記念撮影の時間も設けられました。
団体概要
このプロジェクトは一般社団法人日本昔ばなし協会が主体となって行っています。彼らの活動は、全国に残る海にまつわる民話の発掘と、それらをアニメーションとして次世代へ語り継ぐことを目指しています。詳しい情報は、
こちらのリンクをご覧ください。
また、日本財団「海と日本プロジェクト」もこの活動を支援しており、多様なアプローチで海を守るための活動を推進しています。公式サイトは
こちらです。
このようなフィールドワークを通じて、地域の歴史や民話を知ることができることは、次世代の若者たちにとって非常に貴重な経験となることでしょう。今後もこのような取り組みが広がっていくことを期待します。