70%以上の親が子供に財産を見せることに抵抗なし！相続に関する意識調査の結果

相続手続きに特化したシステム『better相続』を提供する辻・本郷ITコンサルティング株式会社が、20代から80代の207人を対象に実施した遺産や相続に関するアンケートが注目を集めています。この調査の結果、70%を超える親が自分の財産を子供に見せることに特に抵抗を感じていないことが明らかになりました。

調査の背景

日本は高齢化が進み、社会全体としても相続や終活への関心が高まっています。亡くなる方が増える中で、家庭内でも相続に関する議論が増加しているのは自然な流れでしょう。この調査は、相続への意識や対策を把握するために行われました。

調査結果のポイント

子供への財産見せることに抵抗がない

「子供に財産を見せることに抵抗がありますか？」という問いに対し、「はい」と回答したのは31.6%、「いいえ」が68.4%という結果が出ました。これは、親が子供への財産の開示に対して、意外とオープンであることを示しています。

財産の使い道について

親が財産を子供にどのように使ってほしいか尋ねたところ、最も多かったのは「自由」で、次いで「生活費」、「学費」と続きました。これにより、親たちの思いが反映されているようです。特に「自由」との回答が多かったのは、自由に使ってもらいたいという信頼感の表れとも言えるでしょう。

現金の人気

相続の際に希望する財産の形については、「現金」が173票を集め、人気の選択肢となりました。生命保険や不動産と比較して、現金は分配が容易で評価も簡単です。このため、相続財産の形として優先されていることが伺えます。

相続対策の実施状況

調査を受けた方の半数以上が何らかの相続対策を行っていることも分かりました。具体的には、まず「相続手続きの簡略化」が挙げられ、遺品整理や財産の一覧作成などが行われています。相続に関する手続きをどれだけ簡潔に進められるかは、親御さんたちの大きな関心事のようです。

財産を見せることへの抵抗感

抵抗を感じるという回答があった方には、「財産をあてにされそう」という理由が最も多く挙げられました。そのほかにも「時期尚早」や「揉める可能性がある」といった意見も見られました。

相続の重要性について

相続手続きは突然訪れることが多く、その準備が不足していると、相続人に多大な負担をかけることになります。実際に相続を経験しないとその大変さを理解しづらいですが、多くの方が慎重に準備をしていることからも、それだけ問題視されていることが分かります。

総評

この調査を通じて、相続対策についての意識と、財産をどのように取り扱うかについての重要な示唆が得られました。親たちは自分たちの財産を子供に見せることに大きな抵抗を感じていない一方、そうした情報の共有がもたらす意義についても理解が進んでいるのではないでしょうか。

今後、相続に関連する議論が家庭内で広がっていくことが期待されます。特に現金や保険の活用を含めた相続対策は、生前からの準備が鍵となるでしょう。また、意思表示を行うためのエンディングノートの活用や相続手続きのサービスを利用することも必要です。人生の終盤をどう過ごすかを考える「終活」は、相続だけでなく家族全体の安心感に寄与します。