チエルがトラストコミュニケーションをM&Aで強力な教育パートナーに

チエルとトラストコミュニケーション、未来を見据えたM&Aの実現

チエル株式会社が、2024年6月に沖縄県のトラストコミュニケーション株式会社をM&Aによって傘下に置くことが決定した。このM&Aは、両社の未来に向けたビジョンと成長戦略を基に行われたものであり、業界内でも注目を集めている。今回は、双方の代表者にインタビューし、その狙いや期待を探った。

M&Aに至った背景

トラストコミュニケーションの代表取締役、松田穣氏は、M&Aの検討に至った背景として、経営課題を挙げる。特に、沖縄市場におけるビジネスの限界と、業務が会計年度の後半に集中するという問題があった。これを解決するため、東京市場との連携を考え、チエルとの提携を視野に入れたという。

一方で、チエルの会長、川居睦氏は、沖縄における30年以上の関与を背景に、地域の教育市場での製品展開を強化する必要性を感じていた。M&Aは、その成長戦略の一環として位置づけられた。

シナジー効果を求めて

両社のM&Aには、多くの期待が寄せられている。松田氏は、シナジー効果を生む企業との提携が重要であり、特に地元を大切にする姿勢を重視していたと語った。また、チエルの企業文化やリーダーシップも譲渡を決定した大きな要因だという。成長には「何をするか」より「誰とするか」が鍵となるとの信念から、互いに協力し合う未来を描いている。

M&Aのメリット

M&Aによって、トラストコミュニケーションが得られる利点は多岐にわたる。まず、社内の方向性が明確になること、そして新たに仲間が加わることで、強力なチームが形成されることが期待されている。また、川居氏は人材の確保と育成、地域への製品拡販、そしてチエルとの事業拡大を主要な期待として挙げている。特に、沖縄北部地域でのサービス向上が見込まれるという。