近年、クレジットカードの利用は急増しており、その実態を知るためにオリコン株式会社が行った顧客満足度調査の結果が発表されました。2025年のクレジットカード利用実態調査では、20,421人の実際のクレジットカード利用者が回答し、利用方法や目的、セキュリティ対策についての意識が明らかになりました。
クレジットカード申込み方法の現状
調査によると、クレジットカードの申込み方法はオンラインが58.2%に達し、対面や書面などのオフライン申込みも41.8%と高い割合を示しています。特にスマートフォンやタブレットを通じた申込みが34.3%と最多を占め、店頭での申込みも25.8%という結果が出ています。これにより、ネット活用の需要が高い一方で、対面での申し込みにも一定のニーズが残っていることが伺えます。
利用目的の多様化
クレジットカードの利用目的に関しては、日常的な買い物が77.5%で最も多く、具体的には食費や生活費の支払いに利用されていることが分かりました。また、ネットショッピングの支払いを目的とする人は24.8%に上り、ポイントやマイルの獲得を意識する利用者も多くいることが明らかになりました。
会員サイト・アプリの利用状況
クレジットカードの利用者は、会員サイトや専用アプリを活用しており、最も利用されている機能は「利用金額の合計・請求金額の確認」で、76.0%の人が利用しています。次いで「利用明細の確認」も74.2%の利用率を示しており、利用状況の把握はカード利用者にとっての重要な要素となっています。さらに、ポイントやマイルの状況確認も50.2%の人が実施しているため、特典に対する関心も高まっているようです。
ポイント・マイルの利用方法
ポイントやマイルの使い方としては、51.7%が日常的な買い物での使用を挙げています。一方で、12.0%が他のポイントやマイルに交換して利用することから、より幅広い使い方が求められていることが分かりました。最近では寄付や募金に使うサービスも増えていますが、それを利用している人はわずか2.0%にとどまっています。
セキュリティ対策への関心
セキュリティに関しては、25.2%がタッチ決済が可能なカードを所有しており、スキミング防止などのセキュリティ対策を実施しています。また、改めて求められているのは不正利用に対する対策で、特にカードの不正利用監視や迅速なカード停止の対応が求められています。
不正利用被害の増加
クレジットカードの不正利用被害は年々増加しており、2024年の被害額は550億円に達する見込みです。2023年の540億9000万円からも増加しており、オンライン決済の普及とともに不正も巧妙化しています。オリコンの調査は、クレジットカード利用者がどのようにセキュリティに対して心配を抱えているか、またそれをどう改善してほしいかを知る良い機会でもあります。
まとめ
オリコン顧客満足度調査の結果は、クレジットカードの利用実態を把握するための貴重な手がかりです。今後もこの調査を参考に、サービスの向上が図られることが期待されます。顧客が安全で満足して利用できる環境を整えるために、具体的な対策の実施が求められています。