ドローン社会実装の現状
2022-01-18 14:28:22
神石高原町で進化するドローン社会実装の新たな取り組みとフィールド開設
神石高原町のドローン社会実装に向けた挑戦
広島県神石高原町では、ドローンの利用促進と社会実装のための取り組みが進められています。昨年度から地域の住民を主体にしたドローン活用の活動を行い、今年度には特に注目すべきドローンフィールドの開設に向けた準備も行っています。このフィールドは、ドローン事業者に対して飛行訓練や新技術の実証を行う場として提供されるものです。
ドローンフィールド設立の意義
近年、ドローン技術の発展が急速に進んでいますが、都市部においては法規制の影響で飛行が困難な場所が多く、実証実験を行うフィールドが不足しています。神石高原町は町のほぼ7割が森林地帯であることや、標高差のある中山間地の地形を活かしたドローンの活用が期待されています。特に、様々な天候や地形に対応したドローン技術の実証には理想的な環境と言えるでしょう。
ドローンの多様な活用シーン
神石高原町では、ドローンが点検、物流、災害対応、調査などさまざまな分野での活用が進むことを見越しています。ですが、これらの道を切り開くためには、多くの実証が求められ、そのための場所を整備することが重要となっています。本町のフィールドは、実験と社会実装を結びつける重要な役割を果たすことでしょう。
実験内容と成果
今年度は、試験的にドローンフィールドを運用し、複数の企業が実証実験に参加しました。神石高原町では、各社の検証内容に応じて、柔軟な飛行場所の設定を行っています。
1. 高高度・水平飛行の実験
セントリー株式会社が行った実験では、1,000mの高高度飛行と水平飛行が試みられ、特にドローンによる防災用途での有用性が確認されました。この実験により、大規模な災害時における迅速な救援物資輸送の可能性が示されました。実験は神石高原町の広大なゴルフ場を活用して行われており、広範囲な視野を必要とするときに理想的な環境が整いました。
2. 獣害対策の性能検証
株式会社スカイシーカーは新型の赤外線カメラを使用して、獣害が予想されるエリアでの夜間撮影を実施しました。この実証実験では、従来のカメラと比較して新しい機種の鮮明さを実感し、獣による被害の早期発見や対策に役立てられることが確認されました。
未来への展望
神石高原町は、このドローンフィールドを通じて、地域のドローン事業者と密接に連携しながら新たな挑戦を応援しています。今後も様々な用途に応じた実証実験を行い、地域の活性化とともにドローン技術の進化を促進していくことが期待されます。今までにない形で地域とテクノロジーが交わる未来は、私たちの暮らしをより豊かにする可能性を秘めています。
会社情報
- 会社名
-
神石高原町役場
- 住所
- 広島県神石郡神石高原町小畠1701
- 電話番号
-
0847-89-3332