囲碁将棋TVが5周年を迎えたわけ
2023年10月、株式会社朝日新聞社が運営するYouTubeチャンネル「囲碁将棋TV」が5周年を迎えました。このチャンネルは、囲碁や将棋の対局を視聴できる場として多くのファンに支持されてきました。記者が手がける新しいメディアの形を追求し、今や600万人とされる囲碁・将棋ファンに向けた、独自のコンテンツを提供しています。
記者が作るメディアとしての魅力
「囲碁将棋TV」は、実際の現場で活動する記者たちが情熱を注いで作り上げたコンテンツです。初めは、将棋中継にはiPadを使い、盤面を映し出せないという限られた環境でした。しかし、次第に視聴者ニーズを取り入れ、社内外の協力によってリアルタイムでの盤面映像やAIによる形勢判断の表示を可能にしました。この柔軟な対応が、ファンからの信頼を獲得する要因となったのです。
さらなる進化と新サービス
2025年には有料のメンバーシップサービスを導入し、ファン同士が交流できる場を提供する計画も発表されています。これにより、より限定的なコンテンツが楽しめ、コミュニティの強化につながることでしょう。
中継内容の多様化も著しく、AIの評価値を表示したり、棋士への質問をリアルタイムで配信することにより、視聴者の関心を引きつけています。特に、同時視聴者数が4万7千人を超えた名人戦の中継は、多くの注目を集めるなど、その人気はとどまるところを知りません。
視聴者との交流が生んだカルチャー
特筆すべきは、視聴者との双方向の交流です。昔、映像が途切れてしまった際の配信で、視聴者たちがユーモアを交えてつぶやいたことが、記者たちにとっての大きな励みになりました。「観る将」ではなく「聴く将」という言葉が登場したことは、視聴者参加型の新たなスタイルの始まりを示しています。このような視聴者とのつながりこそが、囲碁将棋TVの魅力の一つといえるでしょう。
これからの展望
2025年2月にはさらなる展開として、有料メンバーシップサービスを提供し、より質の高いコンテンツを通じてコミュニティ強化を図る方針です。囲碁将棋TVの運営者である高津祐典氏は、視聴者と共に成長し続けるメディアを目指しているとのこと。これにより、囲碁将棋界が一大コミュニティとしてさらに拡大することが期待されます。
今後、囲碁将棋TVはますます多様化し、囲碁や将棋を愛する人々の集うスペースとして、コミュニティーの中心的存在となるでしょう。