大崎電気が提供する新たな電力ソリューション
大崎電気工業株式会社は、グローバルな電力管理ソリューションの提供に乗り出しています。子会社であるEDMI Limitedが新しい次世代スマートメーター『NEOS』を開発し、これを基にした電力の計測・監視・制御ソリューション『NEOS Solution』の受注を開始しました。これにより、同社は特にオセアニア市場を中心に、ヨーロッパやアジア各国への展開を計画しています。
海外市場への本格進出
大崎電気は、海外事業をEDMIを介して展開しており、これにより直接の輸出は行っていません。EDMIは、オセアニア、欧州、アジアにおいて高いシェアを持っており、特にオーストラリアとニュージーランドでは70%以上の市場シェアを誇ります。これらの国々での成功事例を基に、同社は今後の展開を積極的に進める方針です。
NEOS Solutionは、スマートメーター単体の販売だけでなく、電力会社向けの上位系システムとの連携を強化することで、利益を最大化することを目指しています。実際、海外事業は大崎電気グループの売上高の約40%を占め、営業利益の約26%を生んでいます。
NEOS Solutionの特徴と利点
NEOS Solutionは、電力使用量をリアルタイムで把握(計測)し、制御を可能にすることを目指しています。再生可能エネルギーの導入が進む中、電力供給の安定性を保つには柔軟な制御が不可欠です。EDMIは、これに応じた次世代電力供給網を支えるため、NEOS Solutionを開発しました。
NEOSは、エッジ・インテリジェンス機能を備え、データ処理をスマートメーター自身が行う能力を持っています。これにより、1秒未満の短い間隔でデータを収集・分析し、リアルタイムで電力の使用状況を監視することができるのです。また、Wi-Fi通信にも対応しており、計測したデータを速やかに上位系システムに送信できます。
将来に向けた展望
大崎電気は、NEOS Solutionの導入により、2026年度には海外事業全体で120%の営業利益成長を目指しています。特に同社は、海外市場におけるソリューション事業の拡大を意識し、新しい市場開拓に注力する意向です。今回のNEOS Solutionの発表は、電力の効率的な管理を実現する新たな一歩として位置付けられています。
大崎電気の未来に期待が高まります。