次世代の証明書プラットフォーム「ショメル」
鹿児島市に拠点を置く株式会社WISHシステムコンサルティングが、2025年12月24日に新たに発表したプラットフォーム「ショメル」は、分散型ID(DID)と検証可能な証明書(VC)の技術を駆使した革新的な証明書サービスです。このプラットフォームは、教育機関の修了証や企業の在職証明、さらには自治体のボランティア実績などを、完全に偽造できないデジタルデータとして「発行・保有・検証」することが可能です。
開発の背景と目的
現代社会において、スキルや実績を証明する手段は依然として紙の証書や中央集権的なデータベースに依存しており、これが様々な問題を引き起こしています。特にオンライン取引や採用活動が盛んになる中、実績が本物であるかどうかを瞬時に証明する手段が求められています。これに応える形で、WISHシステムコンサルティングは、世界標準の技術であるDID/VCを採用し、信頼性の高いデジタルインフラを提供することを目指しました。
「ショメル」の特徴
1. オールインワンサービス
「ショメル」は、発行システム、ユーザー用デジタルウォレット、検証用スキャナーを一体化しています。これにより、導入したその日から専門知識なしで利用可能な環境が整います。
2. 改ざん防止技術
デジタル印章(電子署名)技術を用いることで、証明書の発行者の正当性をしっかりと守っています。これにより、発行後の証明書内容が改ざんされていないかどうかを瞬時に確認できます。
3. 自己主権型データ管理
ユーザーは自分の証明書をスマホで管理し、必要な相手にだけその情報を開示する形で、個人データのコントロールを実現します。
4. 既存システムとの連携
「ショメル」は、柔軟に既存の人事管理システムとの連携が可能で、証明書の自動発行をサポートします。
利用フロー
「ショメル」を利用する際は、以下の3ステップで簡単に完結します。
- - STEP 01 発行: 主催者がスマホやPCを使って証明書を発行します。
- - STEP 02 保有: 参加者がQRコードを読み取れば、証明書が安全にスマホに保管されます。
- - STEP 03 検証: 受付などで証明書を提示することで、真正性が即検証されます。
サービス料金と展望
本日から個人および小規模な検証に向けた無償版が提供されることになりました。これにより、まずは手軽にスマートフォンで試すことができます。また、大規模導入を希望される企業や団体向けにはエンタープライズプランも用意されています。
将来的には、地域自治体との連携を通じた地域貢献活動の可視化や、採用市場でのデジタルリファレンスチェックの拡大を図り、2028年までに国内100団体への導入を目指しています。国境を越えた「信頼のネットワーク」を構築し、個人の可能性を拓く社会基盤を実現したいとしています。
開発者の思い
新規開発部の松村は、オンラインでのやり取りの中で感じた「信頼」の欠如を解消したいという強い思いを持っています。「ショメル」があれば、誰でも自分の経歴やスキルを安心して開示できる新しい社会が実現するはずです。
「ショメル」は、個々の証明書を自身で管理し、安心して新たな一歩を踏み出せる未来を目指して進化を続けます。