不用品寄付の実態と認識のギャップに迫る調査結果

不用品寄付に対する実態調査結果

最近、認定NPO法人グッドライフが行った「不用品寄付に関する意識調査」が注目されています。この調査では、全国の20歳から60歳の男女300人を対象に、ネットリサーチでのアンケートが実施されました。結果によると、約74%の人が不用品寄付の経験がないという事実が浮かび上がりました。この結果は、寄付方法や寄付先に対する不安が大きな障壁となっていることを示しています。

一方で、半数近くの人が不用品寄付を「社会貢献になる」と考えていることもわかりました。これは、寄付の意義や重要性を感じている人が一定数存在していることを示唆しています。もし、手続きが簡単で、費用負担が軽減されれば、寄付に対する意向が高まるとみられています。

認知度と寄付経験の比較

調査では、不用品寄付の認知度もチェックされました。「聞いたことがある」という回答が48.3%を占め、「よく知っている」と答えた人は25.7%でした。しかし、「知らなかった」という人が26%もいることから、認知の拡大が必要とされています。不用品を寄付したことがある人はわずか13%にとどまり、73%は未経験という辛辣な現実が浮き彫りになりました。

また、他の寄付活動（例えば、金銭や物品の寄付）を経験したことがある人は比較的多かったことも興味深いポイントです。不用品寄付のハードルが高いことが分かります。

不用品処分の現状

不用品処分についての調査結果も興味深いものでした。過去1年間における処分方法として最も多かったのは「ゴミとして廃棄」でした。次いで「リサイクルショップに売った」や「知人にあげた」といった選択肢が続きます。一方で、実際に寄付したという人は27人のみでした。

懸念点と希望される条件

寄付をする際の懸念点としては、「寄付の方法がわからない」という声が多く、「寄付先の信頼性」や「寄付先の明確化」が続きます。情報不足や手続きの煩雑さが大きな障壁となっています。

不用品寄付を促進するための条件として求められているのは、手続きの簡易さや費用負担がないことです。希望者の中では、自宅での集荷サービスが希望されることが分かりました。

寄付先の関心と傾向

寄付を希望する先については、「日本の福祉関係の施設」や「日本の災害支援団体」への関心が高いことが示されました。これは地域社会や国内問題への関心を反映していると考えられます。特に40代以降の世代は、その関心が非常に高い傾向があります。

20代や30代は「海外の貧困対策活動」への関心が比較的高いことも分かり、世代ごとの価値観や関心が異なることが明らかになりました。