静岡ブルーレヴズとナビタイムが手掛ける新たなCO2削減と駐車場混雑緩和策

静岡ブルーレヴズとナビタイムジャパンの共創プロジェクト

静岡ブルーレヴズは、ナビタイムジャパンと共同で、環境への配慮をもとにした新たなスポーツ観戦体験を創出するプロジェクトを展開しています。この取り組みは、静岡県が2024年度より始まる「FIELD - SHIZUOKA SPORTS OPEN-INNOVATION」の一環として実施され、スタジアム周辺交通の混雑緩和とCO2排出量の削減を目指しています。特に、2025年に予定されている実証実験では、観戦者の移動支援に重点が置かれています。

実施される背景と課題

静岡ブルーレヴズは、チームとしての脱炭素経営を実現し、環境負荷を軽減するための取り組みを強化しています。ホストゲーム開催時、観客の約45％が自家用車を利用し、試合中日には約3,000台の車両が集まるため、試合後の交通渋滞が深刻な課題となっています。また、観客が駐車場から出発する際に、最大で50分の待機を強いられるケースもあり、その影響で観戦者の満足度やリピート意向が低下する恐れがあります。

このような状況に対し、ブルーレヴズとナビタイムジャパンは「楽しみながらの移動」と「環境への貢献」を両立させる方式で新しい来場手段を提案します。ナビタイムが開発したエコ活アプリ『moveco by NAVITIME』を活用し、観客の移動をより快適にするための実証実験が行われます。

実証実験の詳細

実証実験は「〜ブルーレヴズとともに、CO2をBINDでECOにTRY〜」をテーマに、以下の施策が展開されます。

- 実施日: 2025年3月2日（日）と5月3日（土）
- 施策概要:

1. 移動手段の選択によるマイル付与: 自家用車以外の交通手段を選択した観客には、より多くのマイルが付与されます。これにより、CO2排出量が少ない移動方法が推奨され、貯めたマイルは特典に交換可能。
2. イベント開催: 試合終了後に観客が参加できるイベントを通じて、出庫混雑の緩和や帰宅時間の分散化を実現。
3. リアルタイム混雑情報提供: アプリ内で駐車場の出庫混雑状況を表示し、観客の混雑回避をサポート。
4. CO2排出量の可視化: 自家用車から他の交通手段に変更した際のCO2削減効果をアプリで視覚化し、参加者の意識向上を目指します。
5. 環境貢献イベントへの参加者マイル付与: フードドライブや地域の環境貢献イベントに参加した方にもマイルを与え、参加意欲を醸成します。

実証実験による効果

2025年の3月と5月に予定されている実証実験では、ヤマハスタジアム周辺の混雑が大きく緩和されることが期待されています。過去の調査データからは、試合後の駐車場の出庫時間が大幅に短縮され、観客の体感として「ほとんど渋滞がなかった」と感じた割合が高まることが確認されています。また、この施策を通じて観客の脱炭素に対する意識も高まっており、参加者アンケートの結果では多くの方が環境問題に対する関心が強くなったと回答しています。

静岡ブルーレヴズは今後もこの実証実験の結果を基に、より良い観戦体験と地域活性化へ向けた新たな取り組みを展開する予定です。ナビタイムジャパンとの強いパートナーシップを活かし、環境配慮型の観戦文化を根付かせていく方針です。地域の自治体や商工会、飲食店との連携を進め、スポーツ観戦の日をより楽しく、特別なものにしていくでしょう。