東京いきもの台帳
2025-12-16 19:49:32

「東京いきもの台帳」を通じて知る東京の植物の過去と未来

東京いきもの台帳が明らかにする東京の植物相



東京都が進めているデジタル版野生生物目録「東京いきもの台帳」は、都内の野生生物の情報をまとめ、自然環境を理解するための強力なツールです。最近、東京の植物相を解明するために、115,840件もの植物標本情報が公開されました。これにより、過去の東京がどのような植物環境を持っていたのかを知る手助けとなるでしょう。

標本情報の意義



この標本情報は、「いつ、どこで、どんな植物が生育していたのか」を記録しており、自然環境の変化を追うには非常に重要です。たとえば、江戸時代のものから数世代を経て、現在では田園風景が消え去り、高層ビルが立ち並ぶ渋谷では、130年前には豊かな自然が広がっていたことを示しています。

公開された標本情報には、4,179種の植物が含まれており、最も古いもので1873年に武蔵小河内(現在の奥多摩町)で採集された「シシウド」があります。このような情報を元に、充実した自然環境の状態を把握し、現在と過去の環境の違いを可視化していくことができます。

東京の歴史と自然環境の変化



東京という都会の中にも、かつては多くの植物が生育していたことを「東京いきもの台帳」は教えてくれます。たとえば、渋谷で採集された「レンリソウ」というマメ科の多年草は、日当たりの良い湿った草地を好みますが、現在では都のレッドリストで「絶滅(EX)」と評価されています。これは、かつての自然環境が現在の都市開発によって如何に変化したかを物語っています。

1899年渋谷で採集された「レンリソウ」の標本

このように、標本を通じて都内の植物相の変動を探ることは、私たちが自然と向き合う一つの手段になります。

市民参加型のいきもの調査イベント



また、東京都は「東京いきもの台帳」の周知を進める一環として、アプリ「Biome」を使った新しい調査イベントも実施します。スマートフォンを片手に、冬に見られる生き物たちを探すこのイベントは、市民が気軽に参加できる仕組みとなっています。

このイベントでは、テーマに応じた生き物を探し出して写真を投稿することで、一種のゲーム感覚で生物調査を楽しむことができます。調査期間は2025年12月から2026年2月までを予定しており、東京都内が対象となります。興味がある方はぜひ参加して、自身の目で東京の自然を体感してみてください。

新たな情報収集体制の構築



東京都立大学牧野標本館が掲げる「東京いきもの調査団」は、市民が気軽に参加できる調査団として注目を集めています。専門家による脅威の調査だけでなく、多くの市民が気軽に参加できる方法を提供することで、より多くの情報が集まり、豊かな東京の自然環境を守ることが期待されています。今後の取り組みにも注目していきたいですね。

まとめ



「東京いきもの台帳」は、過去と現在の植物相を把握するための鍵となります。また、市民参加型のイベントは自然環境への関心を高め、また新たな調査が進むことで、東京の生態系を守る手助けとなるでしょう。東京の自然について更に深く知りたい方は、ぜひ公式ウェブサイトをチェックしてみてください。
東京いきもの台帳公式サイト

これからも充実した情報発信を通じて、多くの人々に東京の自然環境を知っていただきたいと思います。


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会社情報

会社名
東京都
住所
東京都新宿区西新宿2-8-1
電話番号
03-5321-1111

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