訪日観光客向けの新たなオンライン物流サービスの幕開け
2025年10月より、佐川急便株式会社、Ctrip(携程)、Japan DX株式会社の三社が共同で、訪日観光客に向けたオンライン物流サービスを開始する。この新サービスは、外国人観光客が日本に到着する前に手荷物の配送予約や決済を済ませることができ、観光客が快適に旅行を楽しむための手助けを提供することを目的としている。
サービス提供の背景
近年、日本を訪れる外国人観光客は増加傾向にあり、それに伴い観光・レジャー市場も拡大している。その一方で、主要観光地や公共交通機関での混雑が深刻な問題となっており、特に手荷物がその要因の一つとされている。ロッカーの不足や大型手荷物の取り扱いが観光客にとっての大きな課題であることから、手荷物に関するニーズは多様化してきた。
観光業界における「手ぶら観光」の需要が高まる中、三社はそれぞれの強みを活かし、観光客向けの新しい物流サービスの開発を進めてきた。2025年5月28日には戦略的パートナーシップ協定を締結し、緊密な協議を経て今回のサービス提供に至った。
サービスの特徴
この新しい物流サービスの最大の魅力は、Ctripのプラットフォームを通じて、訪日前に手荷物配送の予約と決済を完了できる点にある。観光客は、自身の宿泊先や交通手段、観光地の予約と同様に、手荷物配送の手配も事前に行うことが可能である。
予約完了後には、二次元バーコードが発行され、それを利用して手荷物ラベルを作成できる。これにより、手書きの送り状を記入する手間やカウンターでのやり取りが不要となるため、旅行者は荷物を預けるためにロッカーや手荷物預かり所を探す煩わしさから解放され、目的地へ直接「手ぶら」で向かうことができる。
また、事前に物流サービスを予約しておくことで、訪日後の手間を減らし、ストレスフリーな旅行を楽しむことができる。このようにして観光客は、より快適な旅行体験を得ることが可能になるだろう。
今後の展望
三社は今後、以下のポイントを踏まえた取り組みを進めていく予定である。
1. 訪日観光客向けの商品購入後の物流サービスおよび手荷物配送サービスの共同展開
2. 手ぶら観光促進に向けた国内物流サービスの拡大
3. 旅行者との接点ともなる日本国内の宅配カウンターとの連携強化
これらの施策によって、訪日観光客の多様なニーズに応えつつ、サービスの質と利便性をさらに向上させていく考えだ。また、共同プロモーションを通じて利用促進を図り、提携拠点の拡大を目指す。
まとめ
今回のボグラーサービスは、観光客が日本を訪れた際の手荷物の扱いや旅行体験を大幅に改善するものだ。佐川急便、Ctrip、Japan DXの三社は、これからもお客様の期待に応えるべくさらなるサービスの充実を図り、質の高い物流ソリューションを提供し続けていく所存である。旅行者が訪日日の新時代を迎える中、この新サービスが一助となることを期待したい。