資産形成とFWB
2024-12-17 09:21:48

金融資産と働く人のウェルビーイングの関係とは?

働く人のファイナンシャル・ウェルビーイングを考える



働く人のファイナンシャル・ウェルビーイング(FWB)を高めるためにはどうすれば良いのでしょうか。三井住友信託銀行が実施した調査によると、金融資産の量がFWBに大きな影響を与えることがわかりました。ここではその調査結果を詳しく見ていきます。

FWBとは何か?


日本では、2024年4月に金融経済教育を推進する「金融経済教育推進機構(J-FLEC)」が設立され、国民の資産形成を目指した活動が始まりました。この機構のミッションは、国民一人ひとりが自己のFWBを実現し、自立した持続可能な生活を送れる社会を築くことです。

FWBは、簡単に言うと、自分の経済状況を適切に管理し、必要な選択を行うことで、現在と将来にわたって経済的な安心感と多様な幸福感を実現する状態を指します。これにより、FWBは身体的、精神的、社会的側面での良好な状態を確保するための基盤となります。

アンケート結果に見るFWBの実態


三井住友信託銀行の調査では、全国の18歳から69歳までの1万人に対してアンケートが実施されました。特に、働く人を対象にしたこの調査からは、保有金融資産がFWBに与える影響が浮き彫りになりました。調査によると、金融資産が多いほどFWB度も高い傾向がありました。

しかし、調査結果には興味深い点もあります。金融資産が少ない人でもFWBが高い場合もあれば、多くの資産を持っていてもFWBが低い人も存在しました。これは、金融資産の量だけでなく、個々の生活環境や心の持ちようも関与していることを示唆しています。

年代別の傾向


年代別に見ると、一般的に金融資産は年齢と共に増加しますが、FWB度に関しては必ずしも同じではありません。特に、40代や50代の所得が高い層においてFWBが低いという傾向がありました。この世代はさまざまなライフイベント(住宅購入、子どもの教育、親の介護など)を抱えるため、これらの問題に対する不安がFWBに悪影響を与えていると考えられます。

FWBを高めるために必要な資産額


では、FWBを高めるためには具体的にどのくらいの金融資産が必要なのでしょうか?調査では、回収金融資産が年収の何倍になるか、つまり“資産の年収倍率”に着目しました。その結果、FWBが高い人は50代に向けて年収の約3倍から5倍の資産を保有していることがわかりました。

このことから、FWBを高めるためには単に多くの資産を持つだけでなく、自分の生活や将来に基づいた計画的な資産形成が重要になることが示唆されます。

まとめ


ファイナンシャル・ウェルビーイングは、個々の経済状態を把握し、未来のライフイベントに備えるための重要な要素です。本リサーチからは、特に働く人が考慮すべき幅広い要因が明らかになりました。FWBを高めるには、自身のライフプランに適した資産形成を計画的に行うことが求められます。自分自身のFWBを実現するためには、慎重かつ計画的な資産構築に取り組むことが重要です。

詳しい調査内容は、三井住友信託銀行の「ファイナンシャル・ウェルビーイングと金融リテラシーに関する意識と実態調査(2024年)」レポートで確認できます。


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会社情報

会社名
三井住友信託銀行株式会社
住所
東京都千代田区丸の内1-4-1三井住友信託銀行本店ビル
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