障害者雇用の新しいモデル: キャリカの取り組み
一般社団法人キャリカは、埼玉県草加市と東京都足立区において障害福祉サービスを提供しており、特に関係性や役割、貢献の経験を重視した障害者雇用モデルを推進しています。就労意欲の向上に向けた取り組みとして、同法人は様々なプログラムを展開し、多くの人々に支援の手を差し伸べています。
ジョブサポーター研修の重要性
キャリカでは、令和8年7月31日に行われる「令和8年度 埼玉県ジョブサポーター研修ベーシックコース」に代表理事の松岡が講師として登壇することが決定しました。このオンライン研修は、就労支援機関や企業の障害者雇用に関わる担当者を対象にしたものです。松岡は「社会福祉制度に関する理解」というテーマを担当し、障害者雇用における福祉制度の基礎とともに、本人の働く力を支えるための地域資源との結びつきについても説明します。
障害者雇用の現状と課題
企業における障害者採用の増加が求められる一方で、採用後の定着支援や安心して働き続ける環境作りは依然として課題です。2026年からは民間企業の障害者法定雇用率が2.7%に引き上げられることが決まり、ますますこれらの問題に取り組む必要性が高まっています。精神障害を持つ方の過半数が「一人で過ごす」と回答している現状には、職場外での社会的つながりが不足していることも影響しています。松岡は、精神障害に関する調査を行い、その背景にある要因を明らかにしています。
「支えられる」だけでなく「支える」経験
松岡が注目しているのは「支えられる経験」と同様に、本人が「誰かを支える経験」が就労意欲を育む重要な要素だということです。この観点から、就労意欲の向上には自分自身も役に立つ存在であると実感できることが必要です。調査結果によると、仕事環境からの情緒的サポートを受けることが内発的動機づけに寄与しており、自分が同僚にサポートを与える側になることで、従業員の自尊心ややる気が高まることが示されています。
企業にできる支援の工夫
精神障害者雇用の現場で、企業が取り組むべき具体的な工夫にはいくつかのステップがあります。丁寧なオリエンテーション、相談窓口の一本化、段階的なOJT実施、早期相談体制の構築などが提案されています。また、できている点を確認し合うことや、感謝の言葉をかけることも、社員同士の関係性を豊かにするための方法とされています。
今後の展望と地域連携の強化
キャリカは現在、地域の企業や行政、医療機関、教育機関との連携を深めることを目指しています。3年後には協力企業を40箇所に増やし、障害のある方が地域で当たり前に働き、役割を持つ社会の実現に向けて、さらなる活動を展開する予定です。精神障害を持つ方が安心して長く働ける環境を作るため、企業向けの相談や支援、研修を進めながら、その支援体制の強化を図っていきます。
キャリカの代表理事、松岡は、自身の研究結果を通じて、福祉の実践が科学的根拠に基づくものとして常に進化し続けることの重要性を訴えています。障害を持つ人々が自分の夢を叶え、社会で安心して生きていくための支援を行うことを目指して、キャリカはこれからも努力を重ねていくでしょう。
一般社団法人キャリカ
- - 設立:2017年1月
- - 代表理事:松岡広樹
- - 所在地:埼玉県草加市中央1-1-12 松ロイヤルビル4階/5階、東京都足立区千住1-11-2 Jプロ北千住ビル6階
- - 電話:048(954)7670、03(6806)2616
- - 事業内容:就労移行支援、自立訓練、就労定着支援、就労選択支援
参考文献
- - 松岡広樹・八重田淳「働く精神障害者の職業生活の質に関する研究」とデータ分析