石破首相、APEC首脳会議出席でペルー訪問へ。日ペルー友好関係の更なる発展目指す
石破首相、APEC首脳会議出席でペルーを公式訪問
2024年11月、石破首相はペルーで開催されるAPEC首脳会議に出席するため、ペルーを公式訪問します。これは、日本とペルー外交関係樹立以来初めての公式訪問となります。
日ペルー友好関係の深化
日本とペルーは、1989年のAPEC発足以来、アジア太平洋地域の貿易・投資促進、持続可能な成長に向けた協力関係を築いてきました。特に、両国は昨年、国交樹立150周年を迎え、経済・投資面でも重要なパートナーとして発展を遂げています。
石破首相の今回の訪問では、ボルアルテ大統領と共に、両国関係を更に発展させるための包括的な協力ロードマップの採択が予定されています。これは、今後の経済協力や技術協力、文化交流など、幅広い分野における協力を促進するための重要な一歩となります。
日系ペルー人社会との連携強化
ペルーには約20万人の日系社会が存在し、その歴史は今年で125周年を迎えました。石破首相は、日系ペルー人社会がペルー社会の発展に大きく貢献していることを高く評価し、今回の訪問では、日系社会との更なる連携強化を目指します。
日系ペルー人の詩人、フアン・デ・ラ・フエンテ・ウメツの詩を引用し、石破首相は、変化の激しい時代においても、ペルーを始めとする友好国と協調を深めていく姿勢を示しました。
自由で公正な経済秩序の維持
日本とペルーは、WTOを中核とするルールに基づく多角的貿易体制を支持し、APECが掲げるFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)アジェンダを通じて、地域の経済統合に貢献してきました。また、二国間の経済連携協定に加え、CPTPPにも共に参加しています。
石破首相は、ウクライナ情勢や中東情勢など、世界的な地政学リスクが国際秩序を揺るがす中、APECが掲げる「エンパワーメント」「包摂」「成長」という3つのテーマに共鳴しました。「包摂性」は、日本が推進する「自由で開かれたインド太平洋」構想の中核理念であり、「人間の安全保障」にも通じる重要な要素だと述べています。
大阪・関西万博への期待
来年開催される大阪・関西万博では、ペルーもパビリオンを出展予定です。石破首相は、ペルー国民に万博への来場を呼びかけ、日本が世界と共に描く未来を共有したいと期待を表明しました。
まとめ
石破首相のペルー訪問は、日ペルー友好関係の更なる発展、そしてアジア太平洋地域の平和と繁栄に大きく貢献すると期待されます。APEC首脳会議での活躍とともに、日系ペルー人社会との連携強化、自由で公正な経済秩序の維持に向けた取り組みが注目されます。