トヨタがデータブリックスを採用しAI基盤「vista」を構築
トヨタ自動車はこのほど、米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くデータとAI企業のデータブリックスの技術を採用し、データ統合プラットフォーム「vista」を構築することになりました。この取り組みは、トヨタのさまざまなデータを効率的に統合し、高度なAIや機械学習を活用できる「AI-Ready」な基盤を設築します。
2021年に始まった「データ図書館プロジェクト」は、トヨタが設定した「必要な人が、必要な時に、必要な情報を得ることができる」というコンセプトの下で進められました。このプロジェクトの目標は、情報の非対称性をなくし、データの効果的な活用を促進することです。しかし、これまでの基盤と運用体制においては、迅速なデータ提供が難しく、ユーザーが必要とするデータにスムーズにアクセスすることができないという課題がありました。
そこでトヨタは、データブリックスの「データ・インテリジェンス・プラットフォーム」に目を向け、さまざまなデータソースとの接続を可能にし、利用者に単一のデータ基盤として見えるようにすることを決定しました。vistaの導入により、コーポレートデータ、コネクティッドデータ、カスタマーデータなどを一元的に管理できる環境が整備され、高品質なデータを迅速に扱うことが可能になります。また、データの品質やセキュリティ、ガバナンスを高水準で維持しつつ、多様な従業員が自律的にデータにアクセスし活用できる「データ民主化プラットフォーム」の機能も実現することを目指しています。
vistaは、データブリックスの提供する「Unity Catalog」を活用して、データ管理を一元化し、ゼロコピーでのデータ集中管理やメタデータの管理、アクセス制御を可能にします。この成果により、各部署でのデータの共有やモデル展開がスムーズに行えるようになり、セルフサービスによるデータ分析が促進されると期待されています。データ主導の意思決定のスタイルも変革されることが見込まれています。
さらに、vistaはただのデータ統合基盤に留まらず、AIが利用可能な高品質なデータを提供するため、さまざまなツールやアプリケーションも備えています。特に、「Genie」と呼ばれる自然言語対話型分析ツールや、データブリックスアプリケーションを利用した開発プロセスが進められています。将来的にはデータブリックスのAIエージェント「Agent Bricks」の活用も視野に入れ、業務改革や革新の加速を目指しているのです。
トヨタ自動車デジタル変革推進部の泉賢人氏は、「我々のデジタル化は、データを統合し一貫した業務改革を実現するフェーズに入ってきた。データブリックスはこの実現に必要な高いセキュリティ、低コスト、拡張性を満たしている」と語っています。データブリックス・ジャパンの笹俊文社長も、トヨタのビジョンに貢献できることを喜び、デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた取り組みを進めています。
このような背景を持つトヨタのデータ統合基盤「vista」は、AIとデータの活用を通じて業務改革を進める重要なステップとなるでしょう。「データ民主化」を実践し、全社的にデータを活用する文化を根付かせることで、トヨタはさらなる革新を目指していきます。
会社情報
- 会社名
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データブリックス・ジャパン株式会社
- 住所
- 東京都港区六本木1丁目4-5アークヒルズサウスタワー16階
- 電話番号
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