円安とプレミアム戦略が奏功!近江牛輸出が前年比175%増!
円安とプレミアム戦略が近江牛輸出を牽引!
滋賀県高島市に本社を置く大吉商店株式会社は、近江牛の製造・販売を手掛ける企業です。同社は、最近の円安の追い風を受け、アジア向けの輸出が急増し、6月の輸出額は前年同月比175%を達成しました。これは「コロナ前」を上回る過去最高の数値で、近江牛の海外での人気が伺えます。
地域別の伸び率を見てみると、台湾175%、シンガポール140%、マレーシア385%、フィリピン220%、タイ110%、オーストリア167%など、軒並み高い伸びを見せています。特にマレーシアでは3倍以上の伸びを記録しており、近江牛に対する高い関心の高まりがうかがえます。
円安と国内市場の苦境
しかし、国内市場では、円安の影響で牛の飼料代が急騰し、牛肉製造業者は厳しい状況に置かれています。飼料代は昨年と比べて2倍近い価格となっており、多くの企業が利益を出しにくい状況です。
こうした逆境の中、大吉商店株式会社にとって輸出は「一筋の光明」となっています。海外では、近江牛は富裕層を中心に高い人気を誇り、値下げ圧力もありません。そのため、サーロイン、リブロース、ひれといった高価格帯の部位が売れ筋となっています。
3つのプレミアム化戦略
大吉商店株式会社は、円安前から3つのプレミアム化戦略を推進してきました。
1つ目は「販路のプレミアム化」です。安売り店などには一切卸さず、伊勢丹や高島屋といった高級百貨店や自社サイトなどに販路を絞っています。輸出においても、同様の戦略を採用しています。
2つ目は「商品のプレミアム化」です。同社は、「ヒウチ」「ミスジ」「トウガラシ」「カイノミ」「ランイチ」「芯たま」といった希少部位の販売を行っています。これらの部位は、従来は生産量が少なく、市場に出回る機会が限られていました。しかし、大吉商店株式会社は自社で牧場を経営することで、安定的な生産と販売を実現しています。
3つ目は「生産者自身のプレミアム化」です。生産者が販促物などで積極的に活動することで、「顔の見える生産者」として、消費者の安心と信頼を獲得しています。
近江牛の価値を世界へ
大吉商店株式会社は、近江牛の価値にこだわり、その素晴らしさを国内外に広めていくことに全力を注いでいます。今後も、プレミアム化戦略を推進し、近江牛を世界に発信していく予定です。
会社情報
- 会社名
-
大吉商店株式会社
- 住所
- 滋賀県高島市安曇川町田中252
- 電話番号
-
0740-32-0001