ファーストプライウッド、多雪地域に木造大型倉庫を竣工し環境貢献を目指す

ファーストプライウッド、環境に配慮した木造大型倉庫を完成

ファーストプライウッド株式会社が、青森県上北郡六戸町に位置する自社敷地内に、17m×57mの大型木造倉庫を2棟竣工させました。この倉庫は2025年12月に完成予定で、多雪地域での木造建築の新たな可能性を示しています。

環境への取り組みと地域材の活用

このプロジェクトでは、持続可能な社会の実現を目指し、青森県産の木材を全ての製品に使用しています。これは、木材の循環利用を促進し、環境保護に貢献する目的からきています。また、この取り組みは林野庁の補助事業にも採択され、木材が742本分の二酸化炭素貯蔵量に相当することが確認されています。

コストの最適化と利便性

新たに建設された倉庫は、一般流通材を使用した平行弦トラス構造を採用し、鉄骨造と同等のコストでありながら、広い内部空間を確保することが可能です。倉庫は柱がなく、天井高は最低で6.5m、最高で9.5mを実現しています。これにより、倉庫内での利便性が向上し、スムーズな物流が期待されます。

出荷体制の整備

新倉庫はトラック積み込みスペースを屋内に設け、製品保管可能量が2,900m³となっています。また、製造と出荷の動線を分離したことで、安全で効率的な出荷作業が可能になりました。これにより、設計段階から出荷までの一貫した作業が実現します。

短工期と省施工の実現

ファーストプライウッドは、木材を用いた製品の製造・販売都市として同社の技術と経験を最大限に活かしており、木造住宅向けの集成材生産やプレカット加工を行っています。これにより、中大規模の木造建築においても効率的な組み立てが可能となり、工期の短縮と省施工が実現されます。

将来の展望

今回の木造大型倉庫の建設は、環境に優しいライフスタイルへの道を切り開きます。今後、グループ会社での新しい高強度大断面集成材の製造が始まり、品質の確保と無駄の省略を図ることも目指しています。このような革新は、国内の木造建築業界が持続可能な発展を遂げる上で重要なステップになるでしょう。

竣工式の様子

竣工式は2025年12月15日に行われ、青森県の関係者や地域の皆様が参加しました。出席者たちは新倉庫の完成に歓喜の声を上げ、この取り組みが地域社会にどう貢献できるか期待を寄せています。

この取り組みを通じて、ファーストプライウッドは木造建築業界に新たな風を吹き込むと共に、環境問題にも配慮した持続可能な社会を実現することを目指しており、今後の進展に注目が集まります。