重症心身障がい児もプレイヤーに!「switchとICTでeSports選手権」開催レポート
特定非営利活動法人EPOが運営する、重症心身障がい児とその家族や支援者向けのコミュニティ「COCOLON」は、2024年7月14日(日)に「switchとICTでeSports選手権」を開催しました。
このイベントは、『どんな障がいがあってもプレイヤー』をテーマに、重症心身障がい児が出場選手として家族やお友達と一緒に参加できる大会です。6組22名が参加し、白熱した戦いが繰り広げられました。
ICTの力、可能性を広げる
イベントでは、重症心身障がい児がゲームをプレイするために、テクノツール社のフレックスコントローラーや、さまざまな種類のスイッチが活用されました。
フレックスコントローラーは、大きなボタンを押すことで操作できるため、コントローラーを握ったり、ボタンを操作したりすることが難しいお子様でも、ゲームを楽しむことができます。また、薄いスイッチを使用することで、手指のわずかな動きで操作できるため、個々の機能や特性に合わせたスイッチを選ぶことで、どんな障がいがあっても参加できる環境が実現しました。
家族みんなで協力!白熱したトーナメント戦
大会では、人気ゲーム「ぷよぷよeスポーツ」が採用され、6チームに分かれてトーナメント形式で対戦が行われました。
各チームは、コントローラーのボタン操作を家族で分担し、指示を出す人、スイッチの担当など、それぞれの役割を担いながら協力してプレイしていました。
試合中は、選手だけでなく、周囲の参加者からも歓声が上がり、会場全体が一体となって盛り上がっていました。
参加者、主催者の喜びの声
イベント後、参加者からは「みんなで協力してプレイできたのがよかった」「家族みんなでできてよかった」といった喜びの声が聞かれました。
主催者のEPO理事長である齋藤えりかさんは、「ご家族1人1人の役割があって、誰が指令を出すか、どの役割をするかがチームによって違っていて、家族の様子がそこに垣間見られていて楽しかったです。お子様がゲームに対して気持ちを向けられていて、家族と一緒に遊ぶ時間を楽しんでいるんだなというのがとても伝わってきました。コントローラーを割り振ることで家族みんなが一緒に遊べたことが価値だったと思います。」と、イベントの成功を喜びました。
COCOLON:重症心身障がい児と家族のコミュニティ
COCOLONは、重症心身障がい児とその家族が、より良い暮らしを送るために、障がいの有無に関係なく参加できるさまざまな企画やイベントを通じて、交流や情報交換の場を提供しています。
COCOLONは、今後も重症心身障がい児と家族の交流の機会・楽しみ・学び・遊びを1つでも増やせるよう、活動を続けていきます。
イベント概要
名称: switchとICTでeSports選手権
日時: 2024年7月14日(日) 13:00
場所: COCOLON BASE (東京都江戸川区篠崎町7-21-16 2F)
定員: 8チーム
特定非営利活動法人EPOについて
特定非営利活動法人EPOは、2016年に東京都で重症心身障がい児の通所施設「ここね」の運営を開始し、現在は東京都内で3つの児童発達支援事業所と1つの放課後等デイサービスを運営しています。
地域で暮らす重症心身障がい児とそのご家族をサポートしてきた経験を活かし、2023年12月よりオンラインコミュニティ【COCOLON】を運営しています。障がいを持ったお子様やそのご家族、ごきょうだいが安心して暮らしやすい環境、子育てしやすい環境、楽しいことに参加できる環境づくりを進めていきます。