棚田と遠州織物
2025-11-13 08:18:33

遠州織物と久留女木の棚田プロジェクトが受賞したデザイン賞の意義とは

遠州織物と久留女木の棚田プロジェクトが受賞したデザイン賞の意義とは



静岡県浜松市で、遠州織物ブランド「HUIS」と久留女木地域振興協議会が連携した「遠州織物×久留女木の棚田プロジェクト」が、静岡県が主催する「グッドデザインしずおか2025」で大賞(知事賞)を受賞しました。この賞は、県内で生み出された優れたデザインを選定し、地域産業の活性化を図ることを目的としています。

プロジェクトの背景と目的



「遠州織物×久留女木の棚田プロジェクト」は、久留女木の棚田で栽培された綿花を用いて、糸を作り、それを織り込むという一連のプロセスを通じて製品を生み出す取り組みです。このプロジェクトは、中山間地の農業の現状を啓発し、棚田の保全と遠州織物の振興を目指しています。特に、参加型プロジェクトとしての側面が強調されており、参加者は綿花の栽培から服が完成するまでの各工程に関与することができます。

特に注目すべき点は、2023年に収穫された綿花を使った製品が、シャツやブラウス、スカートといった多様なアイテムとして完成したことです。これらの製品は、革新的なものづくりを実現するために地域の障害者就労支援サービスとも連携し、綿の処理から製品化までの過程を丁寧に行っています。

地域産業との連携



このプロジェクトでは、綿の栽培から製品化まで多くの地元業者との連携が図られています。整経、糊付け、紡績、製織といったそれぞれの工程を担う企業が協力し、地域資源を最大限に活用しています。また、製造過程を消費者に伝えるため、製品の値札にサプライチェーンを明記する工夫もされており、消費者がその背景を理解しやすくするための戦略的なアプローチが取られています。

持続可能な社会への貢献



農林水産省から「つなぐ棚田遺産」にも認定されている久留女木の棚田は、地域の自然資源や伝統産業を生かした持続可能な農業のモデルケースとなっています。棚田の景観と機能を守りながら、農業と繊維業の連携を深め、地域の活性化を図るこのプロジェクトの意義は大きなものです。

今後の展望



さらに、このプロジェクトは令和8年11月に浜松市で開催される「全国棚田サミット」に合わせて、企業の連携を深め、地域住民の関心を高めることを目指しています。これにより、直接的な経済効果が期待されるほか、地域への観光客の誘致や地域資源の再評価が進むことが見込まれています。

まとめ



今回の大賞受賞は、この取り組みが持つ、地域資源を活用した持続可能なものづくりの可能性を示す重要な証明です。自らの土地の伝統と資源を活かしながら、新たな価値を生み出すこのプロジェクトを今後も注視していきたいと思います。静岡県の美しい自然とともに、これからも新しいデザインのインスピレーションを提供していくことでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社HUIS
住所
静岡県浜松市中央区神ケ谷町1182-2
電話番号
053-548-4713

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