Japan Cellar - 日本酒類レビューの新しい形
株式会社ハイパープロダクティブが新たに開設した「Japan Cellar」は、日本酒、焼酎、日本ワインに特化したレビュー&情報メディアです。このメディアの立ち上げ背景には、日本酒やウィスキーの海外市場での急成長がある一方で、ワインに比べた情報の少なさという課題が存在しています。
整理された市場背景と課題
近年のデータによると、日本酒の海外輸出額は2023年に1,344億円と、2014年と比較して4.5倍に増加しました。しかし、フランスのワイン輸出額が2兆円、イタリアが1.3兆円に達しているのに対し、日本酒は依然として差が目立つのが現状です。
この原因として、まず第一に多様な銘柄が存在する日本酒及び焼酎に対して、ユーザーが選びやすい指標が不足していることが挙げられます。次に、食事とのペアリングやサービングの知識がワインと比べて整理されていないことが影響しています。たとえば、ワインの世界では、パーカーポイントのような権威ある評価基準が存在し、消費者はそれを基に商品選択をしていますが、日本酒にはそれに相当するシステムが整備されていないのです。
Japan Cellarの革新的な取り組み
Japan Cellarは、これらの課題を克服するために三つの柱で運営されています。まず、独自評価フレームワーク「JC BLICU」による点数方式レビューを実施し、客観的でわかりやすい評価を提供。次に、日本酒についての基礎知識や蔵元、ワイナリー情報を発信し、消費者が持つ疑問や興味に応えます。最後に、料理とのペアリングガイドを多言語で提供し、国際的なユーザーベースを広げることを目的としています。
特に注目すべきは、どの国の消費者にも理解しやすい情報提供を目指している点です。初期段階では、日本語と英語での情報発信を行い、今後4〜5言語にも拡大していく計画です。また、動画メディアを活用し、視覚的にも楽しめるコンテンツを提供することで、より多くのユーザーにアプローチします。
信頼を支えるレビューチーム
Japan Cellarの信頼性を強化するために、日本を代表する三名のソムリエがエグゼクティブレビュアーとして参画しています。井黒卓氏、岩田渉氏、星山厚豪氏は、それぞれの豊富な経験と知識を生かし、この新しいメディアを支えています。また、このお三方のお声がけで新たに9名のレビュアーが参加し、グローバル基準の日本酒レビューを展開します。
今後の展望
Japan Cellarは「日本酒のWine Advocate」を目指して、より多くの人々に日本酒の魅力を伝える使命を持っています。信頼できる情報を提供し、世界中の消費者やプロフェッショナルが安心して日本酒を選べる、新たなスタンダードを構築していく所存です。
詳しくは、公式ウェブサイトやYouTubeチャンネルをご覧ください。
この新たなメディアが、日本酒のさらなる魅力を開花させることを期待します。