一般社団法人TOKYO PLAYが主催したオンラインイベント「はじめの100か月の育ちビジョン」が、2025年1月29日に開催されました。このイベントは、子ども政策に関連する多くの関係者が参加し、育ちの重要性を再確認する機会となりました。
はじめの100か月の育ちビジョンとは
「はじめの100か月の育ちビジョン」は、子ども基本法を基にしたこども大綱の一部として、新生児から小学校1年生までの特別な時期を重視したものです。この期間、子どもたちが幸せな状態で過ごすことが、その後の成長に大きな影響を与えるとされています。今回のイベントでは、登壇者がその実現に向けた意義や課題を深く掘り下げ、社会全体での支援の必要性が強調されました。
なぜ今、育ちビジョンが必要なのか
2019年のユニセフ調査によると、日本の子どもたちは健康面で38カ国中1位ですが、精神的幸福度は38カ国中37位とも言われます。この結果は、特に乳幼児期が生涯に与える影響の大きさを示しており、早期の育成支援が急務であることを浮き彫りにしています。日本では子どもの権利条約を批准してから30年が経過しますが、包括的な国内法が整備されずにいる中、育ちビジョンは新たな転機となります。
「安心と挑戦の循環」
ビジョンの核心には、「安心と挑戦の循環」という概念があります。これは、豊かな遊びや体験が、子どもたちの成長に必要不可欠であることを示しています。「遊び」は何かの成果を求めるものではなく、それ自体が目的でなければなりません。子どもが自分の興味や自由を持って「遊ぶ」ことこそが、精神的満足感をもたらし、自己表現の一助となります。現代の日本社会では、子どもが安心できる環境で過ごせているのか、深く考えるべき時期に来ているとも感じられます。
大人のウェルビーイングも重要
安心できる環境の構築には、大人自身がどのようにウェルビーイングを保つかも重要な要素です。子どもを取り巻く成人が不安定であると、子どももまた影響を受けるからです。これから第2回に向けて、実際のボトルネックやアクションについての議論をさらに進めていく方針です。
アーカイブ配信の案内
このイベントのアーカイブ配信も行われる予定です。参加を逃した方も、視聴の機会を提供されています。詳細や申し込みについては、公式ウェブサイトで確認することができます。
一般社団法人TOKYO PLAYは、「子どもの遊びにやさしい東京を目指す」活動を通じて、さまざまな事業を推進しています。子どもたちの育ちを社会全体で支えていくことが求められる今、次回のイベントにも期待が寄せられます。