リスキリング施策、企業の4割が実施!AI活用とセキュリティ重視の傾向 - Reskilling Camp調査
「はたらいて、笑おう。」をビジョンに掲げるパーソルグループのパーソルイノベーション株式会社が展開するリスキリング支援サービス『Reskilling Camp』は、全国の企業におけるリスキリング施策に関する定点調査を四半期ごとに実施しています。
6回目となる今回は、業務上のAI活用とリスキリングの関係性について調査を行いました。
リスキリング施策の実施率は4割前後で推移、大企業が先行
調査結果によると、直近1年間に従業員のリスキリング施策を実施した企業は約39.2%でした。これは前回調査から3.8ポイント減少していますが、依然として多くの企業がリスキリングに取り組んでいることがわかります。
企業規模別では、大企業のリスキリング施策実施率は58.8%と、中小企業・スタートアップ企業の31.5%を大きく上回っています。大企業では、デジタル化やAI導入など、変化のスピードが速いため、従業員のスキルアップがより重要視されていると考えられます。
重視されるスキルはセキュリティがトップに、AI活用も重要視
企業がリスキリング施策で重視するスキルは、「セキュリティ」が30.4%でトップとなり、初めて1位を獲得しました。次いで、「ITプロジェクトマネジメント」と「データ活用」が同率2位(30.0%)、「AI活用」が3位(29.2%)という結果でした。
企業規模別では、大企業では「AI活用」が40.8%でトップとなり、中小企業・スタートアップ企業では「データ活用」が26.6%でトップとなりました。大企業ではAI活用が積極的に進められている一方で、中小企業・スタートアップ企業ではデータ活用スキルが重要視されているようです。
リスキリング施策の成果を実感している企業は7割以上
リスキリング施策の成果実感については、70%以上の企業が「成果を実感できた」と回答しています。「大きな成果が実感できた」と回答した企業は13.2%、「成果を実感できた」と回答した企業は63.6%で、過去最多となりました。
生成AI活用にはリスキリングが重要不可欠との認識
生成AI(ChatGPTなど)を活用するためのリスキリングの重要性については、「重要不可欠である」と回答した企業が49.4%、「重要不可欠ではない」と回答した企業が25.4%という結果になりました。
約半数の企業が、生成AIを活用するためには、従業員のリスキリングが重要であると考えていることがわかります。
生成AI活用の課題:知識不足
調査では、生成AIを使用できる環境を用意している企業が4割以上ある一方で、活用しない理由として「基本的な操作に関する知識やスキルの不足」が挙げられました。
せっかくの環境があっても、知識やスキルが不足しているために活用できないという状況は、非常に勿体ないことです。企業は、生成AIの活用方法やメリットを従業員に周知し、サポート環境を整えることで、更なる業務効率化を促進していく必要があるでしょう。
まとめ
今回の調査では、リスキリング施策が企業にとってますます重要になっていることが改めて明らかになりました。特に、AI活用やセキュリティなど、変化するビジネス環境に対応するためのスキル習得が求められています。
企業は、従業員のリスキリングを積極的に推進し、競争力を強化していく必要があります。