医療従事者の退職意向について
最近の調査によると、医療従事者の33.5%が退職を考えていることが判明しました。このアンケート調査では、コロナウイルスの影響を受けて退職を検討している人が11.4%、それ以外の理由で悩んでいる方が22.1%とされています。日本の医療従事者は約320万人とされ、その分析から、約107万人が退職を考えていると推測されます。医療の現場では人材の補充が難しいため、これからの対応が急務といえるでしょう。
働き続ける不安の根源
次に、医療従事者が仕事を続ける上での不安について質問したところ、最も多かったのが「感染リスクや対策」でした。この回答は36.1%を占め、次いで「懸念や不安はない」が29.5%となっています。不安の中でも「感染リスク」を重視する意識が見受けられる一方で、働く意志も強いことを示唆しています。正しい知識と対策をもって臨むことで、これからも医療現場に従事していく意思が感じられます。
退職した場合の懸念
退職の選択肢を考えた際の懸念に関しては、「懸念や不安はない」が31.2%を占め、「収入不安」が28.6%、「転職先の見つかるか」が23.6%という結果になりました。「懸念や不安はない」という答えが多いのは、医療従事者の仕事が一般的に安定しているからかもしれませんが、一方で収入面や次のステップへの不安も抱えつつあると推測されます。コロナ禍によって給与やボーナスが影響を受けているため、環境の変化が彼らの心理に影響を与えている可能性があります。
最近のメリットとデメリット
続いて、現職としてのメリットを尋ねたところ、「特になし」が33.8%と最も多く、これには驚きを隠せません。医療従事者として働くことのメリットには「雇用の安定」や「自尊心」が上位を占めますが、コロナウイルスによるリスクや風評被害から、ポジティブな面をあまり感じていないようです。さらにデメリットとして「感染リスク」が30.4%の回答を得ており、再度その影響を指摘せざるを得ません。このことから、医療従事者が直面するストレスの大きさが浮かび上がります。
感謝の気持ちを忘れずに
この調査結果から、医療従事者が抱える不安や悩みが多様であることが明らかになりましたが、それでもなお、前向きに業務を続けている彼らには感謝を表したいと思います。周囲ができるサポートは、医療従事者への感謝の言葉や、適切な制度や補償の整備です。私たち一人一人がその努力に気づき、声を掛けることが何よりのサポートとなるはずです。このような状況下でも最前線で働く医療従事者に心からの敬意を表します。
調査概要
- - 調査名: 医療従事者の勤務意識に関するアンケート
- - 対象: 20歳以上の医療従事者男女525名
- - 地域: 全国
- - 調査期間: 2021年3月8日
- - 方法: インターネット調査
日本労働調査組合は、労働問題や社会問題の改善を目的としており、医療従事者への支援を行っています。詳しい調査結果は
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