2025年空き家実態調査：仲介手数料に対する認知度の低さが浮き彫りに

空き家実態調査2025：仲介手数料の認知度とその影響

株式会社ポルティが2025年に実施した「空き家実態調査」が、多くの空き家オーナーが仲介手数料の仕組みに対して認識が乏しいことを示しました。この調査では、全国の空き家オーナー200名を対象に、不動産売買における仲介手数料の上限金額や新たな改正についての知識を探りました。

調査結果によると、回答者のうち「仲介手数料の上限金額を知っている」と答えたのは20%強、具体的には22.5%の45名に過ぎません。一方で、77.5%の155名はこの情報を知らないと回答しました。これは、空き家オーナーの多くが仲介手数料の計算方法や実際の相場を把握していないことを意味しています。

仲介手数料に対する漠然としたイメージ

調査に参加したオーナーの多くは、仲介手数料について「数％程度」といった漠然としたイメージを持っており、具体的な数字や制度に関する知識が不足しています。これにより、適正な仲介手数料がいくらなのか判断できないケースが想定されます。仲介手数料には、上限金額が存在し、場合によっては特例もあるため、オーナー自身が詳細を把握しない限り、適切な判断は難しいのです。

新制度の認知が空き家流通を阻む

2024年7月から施行される新制度では、800万円以下の空き家に対する仲介手数料の上限が33万円に引き上げられます。この改正により、仲介業者の収益性が向上し、空き家の売買を促進することが期待されています。しかし、適切な情報を知らないオーナーが多いため、実際にこの施策を活かすことができず、交渉や仲介業者の選定に不利な状況が生まれる可能性があります。

費用対効果の判断が課題

仲介業者にとって、手数料の引き上げは収益を増やす要因ではあるものの、オーナーにとっては負担が増加することになります。したがって、オーナーがこの費用対効果をどのように捉えるかが今後の課題となるでしょう。また、重要なのは、オーナーが情報を持たないまま取引に臨むと、不利な契約条件に直面するリスクがある点です。これに伴い、オーナー自身の権益を守るための周知・啓発が求められます。

ポルティの取り組み

ポルティでは、独自のセルフマッチング型アプリ「porty」を展開しています。このアプリでは、売却時の仲介手数料が発生せず、オーナーはより多くの利益を得られる仕組みを採用しています。

ポルティのアプリは、簡単な登録で即座に物件を出品できる上、売り手と買い手が直接やり取りを行えるため、スピーディな交渉が可能です。さらに、担当の宅建士が必要な場合には、重要事項説明や契約書の作成をサポートする体制も整っており、安心して取引が進められます。

このように、ポルティは空き家や未利用不動産の流通を促進し、オーナーの利益を最大化するための努力を続けています。