スタディクーポンの意義
2021-10-06 14:00:04
教育格差を解消する「スタディクーポン」導入の背景と意義
経済的困難に立ち向かう「スタディクーポン」
千葉県松戸市、柏市、流山市で、経済的に厳しい環境にある中学生を対象に、総額1,500万円の「スタディクーポン」が提供されることになりました。この取り組みは、子どもたちの教育格差を解消し、学習機会を平等にすることを目的としています。
「スタディクーポン」事業は、2011年の東日本大震災を契機に設立された「チャンス・フォー・チルドレン(CFC)」によって始まりました。CFCは寄付金を基にこのプロジェクトをスタートし、現在では全国の7つの自治体にまでその取り組みが広がりつつあります。この事業は、自治体が公費やふるさと納税を通じて資金を提供する形で進行しています。
コロナ禍による教育格差の拡大
新型コロナウイルスの影響で、多くの家庭が経済的に困難な状況に直面しています。その結果、子どもたちの教育格差がますます広がっており、支援が求められる声が高まっています。CFCは、スタディクーポン事業を通して、子どもたちに必要な学習・教育支援を充実させることを目指しています。この事業を行うことで、生活困窮世帯の子どもたちが教育の機会を得やすくなることが期待されています。
スタディクーポン事業の仕組み
「スタディクーポン」は、登録されている学習塾や習い事に使えるクーポンで、子どもたちはこれを利用して塾・家庭教師・通信教育などの受講料を支払うことができます。さらに、オンライン学習にも対応しており、柔軟な教育を支援します。また、大学生のボランティアが子どもたちとの定期的な面談を行い、学習や進路、生活に関する相談にも応じる仕組みです。
具体的な取り組み内容
このスタディクーポン事業は、2021年8月1日から2022年3月31日まで行われ、松戸市、柏市、流山市内の経済的困難を抱える中学3年生に対してクーポンが提供されました。一人当たりのクーポン額は年額20万円で、利用者は75名が対象となりました。この対象者は、経済の支援を受ける家庭の子どもたちに限られており、その条件には就学援助や生活保護などが含まれています。
実施主体とその活動
この事業を運営するのは「公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン」で、教育格差解消を目的に2009年に発足し、2011年に法人化されました。CFCは、経済的理由から教育を受けられない子どもたちにスタディクーポンを提供し、大学生ボランティアによる相談支援を行っています。公式ウェブサイトには、さらなる情報が提供されています。
一方、助成を行っているのは「公益財団法人マブチ国際育英財団」で、2005年に設立されたこの財団は、経済的理由による学業の困難に直面する学生たちを支援してきました。これまでに800名以上の学生に奨学金を提供しており、教育の普及に努めています。
未来への展望
CFCは、スタディクーポン事業を通じて、地域の企業や財団などとの連携を深め、さらに支援の輪を広げていくことを目指しています。教育の平等な機会を持つことは、子どもたちの未来にとって重要な基盤です。これからも、経済的困難を抱える子どもたちに対して、様々な形での支援が実施されることを期待しています。
会社情報
- 会社名
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公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
- 住所
- 東京都墨田区錦糸1丁目11-1ノイエヤマザキ5階
- 電話番号
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03-5809-7394