訪日外国人の免税消費動向、円安が購買意欲を後押し
訪日外国人の免税消費動向、円安が購買意欲を後押し
グローバルブルーTFSが発表した2013年の旅行者による免税品消費動向によると、訪日外国人旅行者の消費は、主にアジア諸国からの訪問者によって牽引されていることがわかりました。データは、同社のタックスフリーショッピングサービスを通じて得られたもので、2012年から2013年にかけてのものでしょう。この報告書は、日本国内の免税消費傾向を深掘りし、関係する経済要因を探ります。
訪日外国人の国籍別消費動向
不思議なことに、訪日外国人の中で最も多くの免税品を購入したのは中国人旅行者で、全体の42%を占めています。続いて台湾(13%)、タイ(8%)、香港(7%)、韓国(7%)が名を連ねています。特にタイからの旅行者は、2013年に施行された法改正によるビザ緩和や、LCC(格安航空会社)の便の増加を背景に、日本訪問がより身近になった結果、前年比2.6倍という大幅な消費増加を記録しました。これは中国の影響を上回る増加率となっています。
また、中国、タイ、台湾、香港、韓国での旅行者数の増加も見られ、特にシンガポールやインドネシアからの旅行者は、一人あたりの消費額が中国人旅行者に迫る勢いを示しています。これにより、アジア諸国が経済的に発展著しいことが懸念されていますが、同時に訪日外国人旅行者の消費傾向にも影響を及ぼしています。
日本の免税品消費の課題
しかし、訪日外国人の平均購入額は前年よりも約10%減少してしまったことも見逃せない事実です。たとえば、中国の平均購入額は122,265円から107,241円に、タイも115,298円から101,730円に減少しています。一方で、日本国内でタックスフリーショッピングサービスを開始した小売店の数は顕著に増加し、前年同期比で約4倍の免税品が購入される結果となっています。
このように日本での買い物が容易になったことが旅行者の購買意欲を後押ししています。
世界的な消費動向と日本の立ち位置
国際的な視点で見ると、2013年の免税品消費総額の約25%は中国人旅行者によって占められています。海外旅行が実現可能な中間所得者層が増えていることで、中国人旅行者の需要は今後も増していく見込みです。また、免税品取引件数においてロシアが中国を上回る一方で、中国人旅行者も全体の17%を占めるなど、その数は伸び続けています。
旅行者が世界で最も訪れる国としてはフランスが1位となっていますが、イタリアや英国も続いており、日本もこれらの国々に対しての魅力が高まっていると言えるでしょう。その中で、日本の円安や経済復興の流れが影響を及ぼし、旅行者の消費動向に変化をもたらしています。
結論
これらの結果を踏まえると、訪日外国人の免税品消費は引き続き増加傾向にあると言えるでしょう。特にアジア圏の旅行者による消費の増加や、円安によって日本が魅力的な旅行先として浮上することが考えられます。最後に、日本国内のタックスフリーサービスが提供される小売店の拡大が、今後の訪日外国人旅行者の消費を引き立てる鍵となるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
グローバルブルー ティエフエスジャパン株式会社
- 住所
- 東京都千代田区外神田4-5-4亀松ビル7 階
- 電話番号
-
03-6386-5650