台湾の智齡科技、医療介護ソフトウェアで新たな地平を切り開く
台湾の医療介護ソフトウェア企業、智齡科技(Smart Ageing Tech Co., Ltd.)が最近、シリーズBの資金調達に成功しました。このラウンドでは合計2.5億台湾ドルを調達したことで、智齡科技の累計資金調達額は6.2億台湾ドル(約30億円)に達しました。このプロジェクトは、資金調達に際して国際的な投資家からの支援を受けており、医療介護分野のデジタル化への期待が高まっています。
資金調達の背景
このシリーズBラウンドでは、ITIC(創新工業技術移轉股份有限公司)と三菱UFJフィナンシャルグループのMUCAP(株式会社三菱UFJキャピタル)の共同管理により設立された台日三号基金が新たに参加しました。また、前回の資金調達に関与した嘉新水泥や緯創資通などの投資家も今後の展開を支援し続けることが発表され、信頼と期待が寄せられています。
技術革新と市場展開
智齡科技は、SaaS(Software as a Service)型のソリューションを提供しており、主に介護医療施設での使用が行われています。特に台湾の高齢者介護市場においては、AI技術を駆使し、業界のリーダーとしての地位を確立。2022年には北米市場にも進出し、短期間で全社収益の10%を占める成長を遂げました。
日本市場への進出
智齡科技は2024年に、日本の歯科クリニック向けに施術中の患者のバイタルサインをモニタリングする新製品「JuboLink for Dental」を展開する予定です。この新サービスは、医療現場でのデジタル化を促進し、患者の安全性を向上させる一助となるでしょう。
超高齢社会の到来
台湾は2025年に超高齢社会に突入すると予測されています。これに伴い、健康福祉産業の市場規模が3,000億台湾ドル(約1兆4000億円)を超えることが見込まれています。智齡科技は、2018年に国立台湾大学の科学技術プロジェクトから誕生し、台湾介護業界のデジタル技術の先駆者として急成長を遂げました。AI技術の導入により、同社は30%以上の市場シェアを確保し、業界のトップとしての地位を維持しています。
今後の展望
智齡科技は、台湾での成功を基に、日本市場への展開をさらに加速することで、国際的なシェア拡大を目指しています。今後も医療介護業界のデジタル化を進めるために持続的な革新を行い、新しい市場における挑戦を歓迎する姿勢を見せています。企業の担当者は、技術革新と顧客体験の向上に注力することで、将来的にはより多くの市場で優れたサービスを提供できると自信を持って語っています。
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智齡科技の今後の成長に目が離せません。