新たな室内基準
2025-02-20 11:25:12

IoTセンサーによる室内環境評価の新基準が登場!

リクルートが運営するSUUMOリサーチセンターは、住宅選びにおける新しい基準を提案するため、IoTセンサーを用いた室内環境の評価を実施しています。この取り組みは、東京大学や北海道大学、そして株式会社フューチャースタンダードとの共同研究としてスタートし、2017年から続けられてきました。特に、今回の実証実験の目的は、住宅の「見えにくい性能」を数値化し、基準を設けることにあります。

日本では、住まいの選択肢としては、間取りやアクセスの良さ、耐震性が重要視されてきました。しかし、このような物件選びには、室内環境の快適さが正確に反映されていないことが多かったのです。具体的に言えば、部屋の温度や騒音レベルといった、実際に生活しないとわからない要素は、住まい選びの際に重要視されていませんでした。そのため、居住者からの不満として多く挙げられる「部屋が暑い」「生活音がうるさい」といった声を受け、SUUMOリサーチセンターは実証実験を立ち上げました。

この実験では、住宅にIoTセンサーを設置し、温度や音の環境データを収集。これを通じて、各住戸での快適度を簡潔に示す資料を作成します。その結果として得られたデータは、今後の住まい探しにおける新たな参考となり、購入や賃貸に際して決定的な要因となることが期待されています。

具体的には、環境基準に従い日中の騒音レベルが55dB以下、夜間は45dB以下というデータが得られ、これをもとに各住宅の実際のデータがどのようにかかわっているのかを可視化することができます。また、省エネ性能ラベルなどの新しい基準の合せて、生活者にはより一層理解しやすい指標となることを目指しています。

今回の実証実験には、エフステージやインテリックス、リノベる、MUJI HOUSEが参加し、それぞれの保有する中古マンションで数日間の測定が行われました。エフステージの実験では、東京都の築25年のマンションが対象となり、数値データが記録されています。リノベーション済みの物件が多く、どのように快適な住環境が保たれているのかを測定しているのが特徴です。

実証実験の結果について、SUUMOリサーチセンターのセンター長であり、編集長でもある池本洋一氏は、「見えにくい性能」の数値化がもたらす価値について語ります。「これまでの住宅市場には、居住者の感覚に合った性能評価が存在していませんでした。私たちの取り組みによって、性能の高い物件が適切な評価を受ける社会の形成を目指しています」とのこと。

このような取り組みを通じて、住宅選びがより快適に、より透明に進められることが期待されています。住む間取りや駅からの距離だけでなく、生活環境も考慮した新しい住まい選びが可能になる日が近づいているのです。リクルートの取り組みは、今後ますます重要になっていくでしょう。

詳細な取り組みについては、リクルートの公式サイトやSUUMOリサーチセンターのページでも確認することができます。各データがどう反映され、どのように生活者に還元されるのか、ぜひ注目していきたいところです。


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会社情報

会社名
株式会社リクルート
住所
東京都千代田区丸の内1-9-2グラントウキョウサウスタワー
電話番号

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