鈴木財務大臣、金融行政方針を発表し持続的成長を強調

2024事務年度の金融行政方針が発表され、鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣は、金融行政の重要な施策を詳述しました。この方針は、持続可能な経済成長を実現するためのものであり、特にコーポレートガバナンス改革とサステナブルファイナンスの推進が強調されています。

冒頭の発言で鈴木大臣は、強固な経済成長を促進するためには、企業価値の向上が不可欠であり、その結果が国民に還元される好循環を目指す必要性があると述べました。また、この好循環を実現するためには、新しいNISAの活用や金融経済教育の強化がカギになると指摘しました。

特に新しいNISAに関しては、適切な利用方法を普及させることで、資産運用を活発化し、国民の投資意識を高めることを目指しています。さらに、金融経済教育の充実は、次世代を担う子供たちにとって非常に重要な施策であり、彼らの将来に向けた資産形成を助けるものとされています。

また、金融システムの安定性を確保するため、鈴木大臣は財務の健全性を保つことや、サイバーリスク、金融犯罪などへの対応も重要であると説明しました。金融機関には、顧客ニーズを捉えた付加価値の高いサービスを提供し、持続可能なビジネスモデルを確立することが求められています。

質疑応答のセッションでは、各省庁からの概算要求についての鈴木大臣の見解が示されました。来年度予算の概算要求については、8月31日までに各省庁からの入力を受け、財務省がその取りまとめを行うことになります。鈴木大臣は、重要な政策に対しては必要に応じて重点的に予算を組む方針を示しつつも、歳出の規模を抑えることも重要であるとの考えを強調しました。

特に、持続的な賃上げや子ども政策の強化、防衛力の向上など、時代に適応した課題に応じた施策の必要性が述べられました。財政規律に関する懸念に対しても、鈴木大臣は予算編成の過程でしっかりとした議論を行い、必要な予算措置を講じるとともに、必要度が低い施策にはメリハリをつけていくと述べました。

鈴木大臣は、今後も変化する社会や経済環境に柔軟に対応し、金融を通じて持続可能な成長を促進するための取り組みを進めていくことを誓いました。詳細については、午後に事務方からの説明が行われる予定です。これにより、国民にとっても分かりやすく、明確な方針が示されることが期待されます。