持続可能な道路舗装と航空燃料を実現する廃食用油リサイクル事業開始
使い捨てから資源へ!廃食用油回収事業の始まり
私たちの日常生活で発生する食用油が、持続可能なエネルギーに変わるという革新的な取り組みが、群馬県前橋市で2025年10月10日よりスタートします。株式会社ベイシア、株式会社吉川油脂、そして田中鉄工株式会社が共同で立ち上げるこのプロジェクトは、家庭から出る廃食用油を回収し、リサイクルを通じて新たなバイオ燃料「BAF(Biomass Asphaltplant Fuel)」や「SAF(Sustainable Aviation Fuel)」の製造を視野に入れています。
1. 廃食用油の現状とその価値
日本では、年間約10万トンの家庭系廃食用油が発生しているとされています。しかし、その多くは可燃物として廃棄されてしまっています。この廃食用油には、バイオ燃料やインク溶剤、さらには石鹸など多様な原料としてのポテンシャルがあります。回収・リサイクルにより、炭素排出を減らし、循環型社会を実現するための大きな一歩となります。
2. 具体的な取り組み
今回のプロジェクトでは、群馬県前橋市にあるベイシアの7店舗で、家庭から廃棄される食用油をリターナブルボトルや使用済み容器で回収します。回収された油は、吉川油脂で精製され、前橋市内のアスファルトプラントで燃料として再利用されます。この取り組みは、地元の道路舗装に利用されるほか、ENEOS社が進めるSAF製造プラントでも原料として活用される計画です。
3. リサイクルの意義
ベイシアは、プラスチック容器のリサイクルやペットボトル回収、レジ袋削減といった多数の環境保護活動を行ってきました。このプロジェクトも、店舗を地域に根差した重要な回収拠点として活用し、地域の皆さまの協力を得ながら進めていきます。リサイクルによって得られた資源が、新たに道路や歩道として利用されることは、地元のサステナブルな成長に寄与するでしょう。
4. 地域に根差したSDGsへ
この取り組みにより、地域の資源ごみ削減や、化石燃料の使用量の低減、環境への負荷軽減が期待されます。田中鉄工は、アスファルトプラントメーカーとしての視点から、カーボンニュートラルの実現に向けた経営方針を掲げています。このモデルが前橋市だけでなく、全国へと拡がることを願っています。地産地消のエネルギーは、地域の持続可能な発展を支える源となるでしょう。
5. 未来への取り組み
今後も廃食用油の活用を通じて、企業各社は環境への配慮を持ちながら、脱炭素社会に向けた取り組みを推進していきます。各社の連携による新たなプロジェクトは、地域の皆様にも身近なエコ活動として広がることが期待されています。持続可能な未来のための小さな一歩が、集まれば大きな力となり、私たちの社会を変える力となるのです。
会社情報
- 会社名
-
株式会社ベイシア
- 住所
- 群馬県前橋市亀里町900ベイシアビジネスセンター
- 電話番号
-
027-210-0001