メタバースの未来を見据えた安全な空間の実現に向けた総務省の取り組み

メタバースのさらなる安心・安全へ向けた動き

総務省の取り組みとの経緯

総務省は、近年のデジタル化の進展に伴い、メタバースの重要性が高まっていることを受け、「安心・安全なメタバースの実現に関する研究会」を立ち上げました。この研究会は、学習院大学の小塚荘一郎教授を座長とし、様々な専門家から成るメンバーが参加し、ユーザーの安心・安全を第一に考えた議論を行っています。

進展するメタバースの市場は、将来的に飛躍的に拡大すると見込まれています。これに伴い、ユーザーがより安全に利用できる環境を整えることが求められています。そうした中で、研究会は令和5年10月より議論を行い、ロードマップを描くための報告書の作成を進めてきました。

意見募集の結果

令和6年の9月19日から10月8日まで、報告書2024案に対する意見募集が行われました。その結果、119件の意見が寄せられ、これらのフィードバックを基にした最終報告書が作成されることとなりました。寄せられた意見は多岐にわたるもので、安全基準やプライバシー保護に関する具体的な提案が目立ちました。これらの意見を踏まえた議論は、今後のメタバース法整備に大きな影響を与えると期待されています。

具体的な取り組み内容

「報告書2024」では、メタバースにおける安全性やプライバシーの確保に向けた具体的な施策が提案されています。レポートは、メタバースの利用者が安心して活動できるよう、以下のポイントを強調しています。

1. 技術基盤の強化：メタバースのシステム自体にセキュリティ対策を盛り込み、ユーザーの情報を保護すること。
2. 使用ガイドラインの策定：利用者が分かりやすい形でメタバースの利用に関する規則を明示し、遵守を促すこと。
3. 多国間協力の推進：国際的なメタバースにおける規制や基準を整備し、国境を越えた安全確保に向けた協働を促進すること。

これらの施策は、メタバースが国際的なプラットフォームとして成長していく中で、ユーザーの信頼を築くために欠かせないものとなっています。