香川県三豊市の自動運転EVバス実証運行
2025年1月14日、香川県の三豊市は、交通課題の解決を目的に自動運転EVバスの実証運行を発表しました。これは、急速に進む地域の高齢化や人材不足に対応するための新たな取り組みです。
1. 実証運行の背景
三豊市では、人口構造の変化によって多くの高齢者が移動手段を必要としており、公共交通の維持が緊急の課題とされています。特に、生産年齢人口の減少によるドライバー不足がこの問題をさらに深刻化させています。このため、地域のニーズに応え、持続可能な交通手段の確立が求められているのです。
この実証運行においては、西日本電信電話株式会社香川支店と株式会社マクニカとの協力により、自動運転技術を利用した公共交通の実現を目指します。両者は「自動運転社会実装推進事業コンソーシアム協定」を結び、地域公共交通の改善に取り組んでいます。
2. 実証運行の具体的な詳細
(1) 実施主体
このプロジェクトは、自動運転社会実装推進事業コンソーシアムとして、三豊市とNTT西日本が中心となって進められます。
(2) 実証内容
今回の実証運行では、自動運転レベル2を対象にしており、最終的にはレベル4の社会実装を目指します。具体的には、三豊市詫間町内を運行エリアとして2025年1月27日から2月7日までの期間に実施されます。
(3) 実証車両
使用される車両は、マクニカの自動運転EVバス「Navya EVO」で、乗車定員は10名です。低速運行が主な運行形態で、速度は20km/h未満に設定されています。
3. 各参加者の役割
- - 三豊市:全体の統括を担当し、レベル4自動運転の実現に向けた戦略を推進します。
- - NTT西日本:調査・プロジェクトマネジメントを行うとともに、必要なネットワークを提供。
- - マクニカ:自動運転システムの導入やサポート、遠隔運行管理システムの提供を行います。
4. 今後の展開
実証運行の結果を踏まえ、三豊市は2030年度に自動運転サービスの本格実施に向けて準備を進めます。地域における様々な課題を解決することで、地域資源の最大活用を目指しています。
自動運転技術の導入と、地域との連携を強化することで、三豊市は「行きたいときに行きたいところへ行けるまち」を実現するための一歩を踏み出しました。
この取り組みが成功することで、他地域でも同様の実証実行が促進され、多くの人々の生活がより便利になることが期待されます。
今後もこのプロジェクトから目が離せません。地域住民の安心・安全な移動手段の確保や、持続可能なまちづくりに向けた新たな展開に期待が寄せられています。