IoT技術で大阪・関西万博の熱中症対策を強化
2025年に開催される大阪・関西万博では、来場者の安全を確保するために、最新のIoT技術を活用した熱中症対策が実施されることが発表されました。MODE, Inc.が提供するスマートビルプラットフォーム「WELCS place」が、パナソニックグループパビリオン「ノモの国」に導入され、データ駆動型の環境制御が実現されます。これにより、万博会場での快適な環境作りに大きく貢献することが期待されています。
エコシステムの整備
MODEは、パナソニックが提供する街演出クラウド「YOI-en」および「WELCS place」と連携し、現場環境のデータを収集し、共通のデータ基盤を構築・運用します。「WELCS place」は、大林組が提供するスマートビルプラットフォームで、複数のIoTシステムを統合し、一元的な管理を可能にします。これにより、さまざまなIoT技術を連携させたオープンイノベーションが進むことが期待されます。
熱中症対策への取り組み
「ノモの国」では、来場者の熱中症リスクを軽減するために、ミスト噴霧装置が設置されます。この装置は、環境データに基づき自動で制御されるため、快適な空間を提供することができます。具体的には、風量計や湿温度計、感雨計といった各種センサーから取得したデータを用いて、最適なミスト噴霧を行います。
ここで活用されるのがMODEのIoTプラットフォーム「BizStack」です。これにより、リアルタイムに環境データが「WELCS place」に連携され、温度や湿度に応じた自動制御が実現されます。これにより、従来の人の感覚に頼る方法から脱却し、データに基づく迅速かつ正確な対応が可能となります。
環境への配慮
このシステムの導入によって、熱中症対策が強化されるだけでなく、エネルギー効率の高い運用が実現されます。これは、大阪・関西万博のテーマの一つである脱炭素社会の構築や循環型社会の実現にも貢献するものです。また、パナソニックによるコメントでも、環境負荷の低いパビリオンの実現に向けた取り組みが強調されています。
MODEの未来への展望
このプロジェクトは、建設業界や施設管理におけるIoT活用の新たなモデルとなりうるもので、MODEはここで得たノウハウを活かし、熱中症対策の精度をさらに向上させることを目指しています。また、安全性の向上と業務効率化の実現を図りながら、多様な産業におけるデータ活用を推進していく所存です。
まとめ
MODEのIoTプラットフォーム「BizStack」は、さまざまなデータを収集・活用し、現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させるための強力なツールです。今後、この取り組みが新たな業務モデルや社会の実現にどのように貢献していくのか注目です。大阪・関西万博での開かれる体験とともに、多様な技術がもたらす進化を楽しみにしましょう。