介護離職問題に立ち向かう新たなアドバイザー養成講座の開始

「介護離職防止対策アドバイザー養成講座」の強化

介護による離職事例は、企業にとって大きな課題となっており、これを受けて新しい取り組みが進んでいます。一般社団法人介護離職防止対策促進機構（KABS）は、職場でのダイバーシティを推進するための新しいアドバイザー養成講座を強化しました。この講座は、介護と仕事の両立支援を目的としており、受講者に必要な知識とスキルを効率よく身に付けられるように設計されています。

介護離職の現状とその対策

「介護離職ゼロ」という政策が始まってから1年半が経過し、企業においても介護離職に対する理解が進んでいます。しかし、依然として企業からは「何から始めれば良いか分からない」といった声が多く聞かれます。本講座では、介護関連の法律や制度についての知識を学ぶことができ、企業内での介護支援の重要性を伝えるノウハウを提供しています。

「介護離職防止対策アドバイザー養成講座」の内容

この講座では、参加者が介護離職防止や仕事と介護の両立支援に必要な知識を包括的に学ぶことができます。具体的なカリキュラムとしては、介護保険制度の理解から始まり、育児介護休業法、さまざまな支援制度の利用法、さらにアドバイザーとしての役割に至るまで多岐にわたります。

受講後には修了証が授与され、受講生は「介護離職防止対策アドバイザー」としての資格を得ることができます。企業はこの資格を持つアドバイザーの存在を対外的にアピールすることで、介護に配慮した職場環境を強化することができるのです。

参加者の声と効果

すでに過去に受講した60名以上のアドバイザーが各企業で活躍しており、実績を上げています。受講者は自信を持って介護の相談に応じることができるようになり、企業内での介護支援活動においても重要な役割を果たしています。特に社労士やカウンセラーにとっては、専門的な知識を基にした支援が可能となり、労働組合の活動においても新たな情報提供が実現しています。

企業におけるアドバイザーの意義

介護離職防止対策アドバイザーが企業内に存在することは、その企業にとって大きなメリットがあります。介護に関する基礎知識を持った存在がいることで、従業員に対する支援体制が整い、介護離職を未然に防ぐことが可能となるのです。

この取り組みを通じて、企業と介護現場の橋渡しを行うことができ、より多くの人々が安心して働ける社会の実現が期待されています。