株式会社pilandの長野陸氏が慶應義塾大学SFCの客員研究員に就任
株式会社pilandの代表取締役である長野陸氏が、このたび慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の客員研究員としての役割を果たすことが決まりました。彼は、武田圭史教授のもとで2025年3月31日までの期間、主にドローンに関連する研究プロジェクトに参加していくことになります。この新たな挑戦が、長野氏のキャリアにどのような影響を与えるか、注目が集まります。
研究プロジェクトの目指すもの
長野氏が携わるプロジェクトは、以下の3つの研究テーマに焦点を当てています。
1.
ドローンで働くエッジAIシステムの研究開発
この研究では、デバイスの近くでデータ処理を行い、高速で効率的なデータ管理を実現するエッジAI技術の導入を目指します。エッジAIは、スマートフォンや家庭用機器におけるデータ処理を加速し、プライバシー保護が可能なため、将来的には医療や農業など幅広い分野での応用が期待されています。
2.
マルチエージェントドローンの研究開発
複数の自律プログラムが共同での作業を行うマルチエージェントシステムについての研究です。自律性を持つエージェントが連携することで、効率的な問題解決を実現します。具体的には、自動掃除機とスマートスピーカーの連携による掃除作業の最適化が一例です。
3.
UAVとAIを活用した広域環境モニタリングシステムの研究開発
このテーマでは、無人航空機(UAV)の特性を活かした、環境監視を行うシステムの設計と実装を進めます。AIと組み合わせることで、より精度の高いデータ収集と分析が可能となるでしょう。
長野陸のキャリアとこれまでの貢献
長野陸氏は、大学を主席で卒業し、その後も大学院でAIおよびIT技術を深めてきました。ソフトバンクグループのCEO室での成長戦略の担当や、アクセンチュアでのAI・Web3関連の事業戦略の立案を経て、2022年には株式会社pilandを設立。彼のビジョンは「数学とAIで社会を変革する」ことであり、特にAIを搭載した国産ドローンビジネスの展開を眼指しています。
今後の予定
長野氏は、2025年3月に開催される「MSCS2025」にて論文を発表予定です。論文のテーマは「深層学習による画像認識を用いたドローンのモデル予測制御」となっており、リスケジュール可能な動的障害物回避を実現する手法を提案します。また、サンディエゴで行われる「CCTA2025」にも査読付き論文を提出予定です。
株式会社pilandの未来
株式会社pilandは、今後も「数学とAIを駆使して社会を変える」ことをモットーに、AIとハードウェア領域での開発を推進していきます。特にAIを搭載した国産ドローンの事業展開に力を入れ、多角的なアプローチで新たな価値を創出していきます。詳細な情報は、同社の公式ウェブサイトを通じてご確認いただけます。