不登校支援に新たな形、メタバース教育に挑むNIJINアカデミー
株式会社NIJINが運営する小中一貫オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」が、青森県むつ市教育委員会およびTOPPAN株式会社との連携により、メタバース教育支援センター事業を始動させます。この取り組みは、9月からむつ市内で不登校の小中学生を対象にした支援を行うもので、オンラインの教育環境を整備する狙いがあります。
連携の背景と目的
令和4年度の文部科学省の調査によると、全国の不登校児童生徒の約38.1%が学校や相談機関とのつながりを持っていないという現実が浮き彫りになりました。むつ市でも同様の問題が存在し、顕著に不登校の児童生徒が増加しています。
これを受けて、NIJINアカデミーは、これまでの対面教育の経験を活かし、今後はメタバース空間を活用し、不登校の子どもたちが安心して過ごせる居場所を提供することに決定しました。TOPPAN株式会社との協力により、子どもたちは仮想の校舎で自分のペースで学ぶことができます。
メタバース校舎の活用
子どもたちは、NIJINアカデミーが提供するメタバース校舎にアクセスすることで、安全に学びの場を体験できます。また、TOPPANが運営しているデジタル学習サービス「navima」を利用し、各自の興味に応じた学びを深めることができます。三者連携により、学びにくさを抱える子どもたちが自分のペースで学び、成長できる環境が整備されています。
提供される支援内容
1.
メタバース校舎への参加支援
むつ市の不登校児童生徒が、仮想空間上の「メタバース校舎」へのアクセスを通じ、安心して学びやすい環境を提供します。
2.
対話型のオンライン授業
知識を単に与えるのではなく、対話を中心とした授業を通じて、自分の考えを持つ力を育む授業が行われます。
3.
子ども主体のプロジェクト活動
子どもたちが主体的に設計したプロジェクトに対し、大人は伴走者として支援します。
4.
安心・安全の心理的サポート
メタバース校舎内の心理的安全性を重視し、専任スタッフによる支援や個別面談も行います。
企業からの期待
TOPPAN株式会社は、教育を通じて人生のチャンスを提供することを目指し、多数の学校にデジタル教材を導入してきました。最近の教育現場の課題に応えるため、NIJINアカデミーとの連携により、子どもたちが主体的に学ぶ環境を提供することに注力しています。同社は、教育環境を改善するための新たな取り組みを行い、全ての子どもに自分らしい学びを提供したいと考えています。
教育委員会の取り組み
むつ市教育委員会は、不登校の児童生徒への支援が緊急の課題であると認識しており、教育センターとの連携により様々な施策を展開しています。特に、メタバース教育支援センター設置により、オンラインでの支援を進め、個々の児童生徒が自分らしく学べる環境作りに力を入れています。
結語
今後もNIJINアカデミーは、フリースクールとしての経験を生かし、不登校の子どもたちが学びを通じて成長できる多様な支援手法を模索し続けることでしょう。この新たなメタバース教育支援により、多くの子どもたちが自分らしさを発揮し学んでいける未来を期待しています。