和歌山市が進める高齢者の保健事業と介護予防の新たな取り組み

和歌山市が進める高齢者支援の新しいスタイル

和歌山市は2023年10月から、高齢者向けの保健事業と介護予防を効果的に連携させる取り組みを開始しました。この新しい制度の目的は、高齢者が長く住み慣れた地域で健康な生活を送れるようにサポートすることです。

これまで、高齢者向けの保健事業と介護予防事業は別々の主体によって実施されており、健康や生活上の課題への対応が不十分であるとの利用者からの声が多くありました。しかし、2020年4月に施行された法律により、この二つの事業が一体的に運営されるための制度が整いました。市町村はこれにより、より包括的なサービスを提供できるようになります。

個別支援の仕組み

和歌山市では、まず自宅にアンケートが入ったピンクの封筒を郵送します。このアンケートは、健康状態が気になる方に送付され、状況によって保健師、管理栄養士、または歯科衛生士が電話や家庭訪問を行います。この訪問を通じて、健康や生活全般に関する相談や、必要な医療・介護サービスの紹介を行うシステムが確立されています。

例えば、食事内容や運動習慣についてアドバイスを受けることができるため、個々の健康状態に即したサポートが実現します。

お口の健康と介護予防

また、健康的な生活を送るためにはお口の健康も非常に重要です。和歌山市では、歯科衛生士が専門的な観点から「しっかり噛めるお口づくり」を目指して相談を行っています。これは、口腔の健康を保つことによって、高齢者が必要な栄養をしっかり摂取できるようにするための取り組みです。

その一環として、「お口の筋トレ」といったプログラムも行っており、75歳以上の高齢者が参加できる内容になっています。これにより、口腔機能の維持を図り、介護予防を実現することが期待されています。

健康診査の重要性

毎年定期的に健康診査を受けることが推奨されています。特に、厚生労働省が推奨する質問票に基づいて健康状態を自己確認することで、早期にフレイル（虚弱）を発見し、必要に応じて医師や地域包括支援センターに相談することができます。

また、和歌山市では、外部リンクを通じて歯科健康診査も提供しており、高齢者が気軽に受診できる環境作りに力を入れています。