山梨の農業体験で地域振興を目指す新たな取り組み
公益財団法人日本ケアフィット共育機構は、山梨県甲州市にて「関係人口創出のワーケーションプログラム」を実施し、農林水産省から「農山漁村振興への貢献活動に係る取組証明書」を取得しました。この取り組みは、農業を通じて地域の活性化を図るもので、特に障害者を含む多様な方々の就労支援に力を入れています。
背景と取り組み内容
このプロジェクトは、都市部からの関係人口(地域と関わる都市住民)を創出することを目的としています。甲州市は近年、人口減少に伴って地域の活性化が求められる中、同機構の「ケアフィットファーム」が注目されています。この農場では、ぶどう栽培やワイン醸造、加工品販売などの6次産業化が進められており、地域において就労機会を創出しています。
「ワーケーションプログラム」は、農業体験が鍵となっています。参加者は、農業を通じて多様性や公平性、包括性を学ぶ「DEIB研修」に参加し、さらにコミュニケーション技術向上を目指す「ICA資格取得研修」を受けることができます。2024年から2025年にかけて計5回実施されるこのプログラムでは、参加者同士の長期的なつながりを育むコミュニティ「IXラボ」が設立される予定です。
実践例:DEIB研修とICA研修
例えば、2025年8月には、JR東日本の新入社員が「ケアフィットファーム」でDEIB研修を受けました。参加者は、障害を持つファームのメンバーとの共同作業を通じて、コミュニケーションを円滑にする方法を実践しました。最初は意思疎通が難しかった参加者たちも、農業を通じてお互いの理解を深めることができたと報告されています。
また、2025年2月にはICA資格取得の実地研修も行われ、参加者は環境との向き合い方や団体での協力を学びました。研修の重要性は、単に知識を得るだけでなく、それを実践することで身につける点にあります。
今後の展望
日本ケアフィット共育機構は、これまでの実施モデルを基に、来年度からは月に1回以上のペースでこのプログラムを拡大する計画です。これにより、より多くの人々にインクルーシブな組織づくりの重要性を伝え、山梨県甲州市の地域創生に寄与していくことを目指します。
組織の概要
日本ケアフィット共育機構は、1999年に設立され、介助技術のプロフェッショナル「サービス介助士」の育成に尽力してきました。これまでに約21万人が同資格を取得し、今後は「インクルーシブ・コミュニケーター」資格など新たなプログラムも導入予定です。全ての人々が共生できる社会を実現するための取り組みが、今後ますます注目されることでしょう。