自動化の新境地を開くNiCEとSnowflakeの提携
2025年6月16日、ニュージャージ州ホーボーケンでは、技術革新の波が大きく動いています。NiCE(ナスダック:NiCE)とAIデータクラウド企業、Snowflakeが連携し、顧客体験(CX)の自動化を加速する取り組みを発表しました。本提携により、企業はフロント、ミドル、バックオフィス全体でデータを安全かつ効果的に活用することが可能になります。
NiCEのCXone Mpowerは、顧客対応の自動化において業界をリードしています。今回の提携では、Snowflakeの「セキュア・データ共有」機能を用いて、企業内のさまざまなセクションでシームレスなデータ交換が可能になります。これにより、顧客対応のデータの価値を最大限に引き出せるようになります。
NiCEは、業務のサイロ化を解消し、セキュアなデータコラボレーションを実現することを目指しています。Snowflakeは、CXone Mpowerが採用するデータレイクの基盤を提供し、顧客インタラクションデータを一元化することで、フロントオフィスだけでなく他の関連データとの連携を強化します。これにより、情報の深さと広がりが増し、企業はエコシステム全体からリアルタイムでの分析や報告を行えるようになります。
顧客体験の向上と自動化の拡充
新たに導入されたこの機能により、企業はCXone MpowerとSnowflakeを統合し、顧客インタラクションデータを安全に活用することができるようになります。これにより、自動化施策が企業全体で展開され、業務プロセスが効率化されます。具体的には、サービスの実行や請求処理、アカウント更新などを自動化することにより、業務のスピードと正確性が飛躍的に向上します。
NiCEのCX部門プレジデント、バリー・クーパー氏は「顧客インタラクションデータと業務システムを連携させ、AI駆動のワークフローを実現することで、企業全体にわたる迅速かつパーソナライズされた顧客体験を提供する」と語ります。顧客側においても、改良されたサービスの提供を通じて、より良い体験が期待されます。
統合のメリットと未来への展望
Snowflakeは、この新しい統合において、高品質なCXデータをガバナンスの効いた形で提供し、企業は部門間でのデータのサイロ化を解消できます。データサイエンティストやビジネスリーダーは、より優れた意思決定を行い、生産性を高めることが可能になります。Omdiaのプリンシパルアナリスト、ミラ・ダントニオ氏も「この提携は、真のエンドツーエンドの自動化を実現するものであり、顧客インサイトの活用につながる」とコメントしています。
これにより、NiCEとSnowflakeは、企業がデータとAIを通じてその潜在能力を最大限に引き出すことを目指す企業戦略の面でも先駆的な役割を果たすことになります。今後、両社は連携を強化し、顧客体験のさらなる向上と新たなビジネスチャンスの創出に向けた取り組みを継続することでしょう。全ては、単一かつセキュアなプラットフォーム上で進行するため、企業は自信を持ってデジタル化を進めることができます。
この提携は、顧客体験の新しい標準を打ち立て、今後のビジネスシーンでの大きな変革をもたらすことでしょう。私たちは、両社の進展から目が離せません。