高岡の伝統を未来へ紡ぐ新プロジェクト
富山県高岡市に位置する老舗の神仏具問屋、株式会社ハシモト清がこのたび、400年の歴史を持つ高岡の鎮守である高岡關野神社の境内に新たな施設を開設することを発表しました。2026年春から開業予定のこのプロジェクトは、地域の文化や伝統を未来に繋ぐことを目的としています。
背景と目的
ハシモト清は1945年に創業以来、地域の人々に心の拠り所となる商品や場を提供してきました。しかし、現代では職人技術や祈りの文化が次第に失われつつあります。このプロジェクトは、職人の技を後世に残し、日本人が古来より大切にしてきた「祈りの心」を未来の暮らしの中に引き継ぐことを目指しています。
橋本卓尚代表はこの現状に危機感を抱き、「物を売るだけでなく、その背景にある物語や職人の想いを感じられる『体験』を提供することで、伝統を未来に繋いでいきたい」と語ります。
高岡關野神社の重要性
本プロジェクトの舞台となる高岡關野神社は、地元民にとって単なる神社以上の重要な存在です。高岡開町の祖、前田利長公を祀り、ユネスコ無形文化遺産に認定される「高岡御車山祭」の行われる場所として、地域の歴史やアイデンティティを象徴する大切な場所です。ハシモト清もまた、この高岡の町衆文化の中で育まれてきました。
プロジェクトの施設
このプロジェクトでは、旧關邸を改修し、以下の3つの施設が誕生します。
1.
ショップ『御土産tumuru』
オープン予定:2026年春
単に商品を販売するのではなく、訪れる人々に「心の拠り所」を感じさせる体験型のお店です。五感に響く高岡銅器を含む工芸作品や日用品が揃います。
2.
宿『御旅宿tumuru』
オープン予定:2026年冬
瞑想が内面に向かう時間を持つのではなく、心を外に向けることを目指す独特な宿泊体験が得られます。静かな境内で心地よい時間を過ごせることを狙いとしています。
3. 和食店(詳細未定)
観光客や地元民が集う場となり、地域の食文化を体験できる場所となる予定です。
プロジェクトのシンボル「鳳凰」
このプロジェクトのシンボルには、高岡の繁栄を象徴する「鳳凰」を採用します。高岡の名前の由来も「鳳凰」にちなんだものであり、この新たなプロジェクトが地域の伝統文化を再び活かし、高岡が未来へ向かって羽ばたく一歩となることを希望しています。
代表からのメッセージ
橋本代表は、「このプロジェクトは単なる施設開発ではなく、次の世代へ文化と職人技を受け継いでいくための覚悟である」と熱く語ります。そして、神社内で高岡の素晴らしい手仕事を五感で感じてもらうことを願っています。
プロジェクト概要
- - 名称:高岡關野神社 旧關邸改修プロジェクト
- - 所在地:富山県高岡市末広町9-56(高岡關野神社内)
- - 施設構成:ショップ『御土産 tumuru』、宿『御旅宿 tumuru』、和食店
- - オープン予定:2025年秋より順次
このように、ハシモト清が手がける新しいプロジェクトは、高岡の伝統と文化を未来へ繋ぐ大切な役割を果たすことでしょう。新たな時代において、古き良き文化が息づく場を目指し、地域に貢献する姿勢が期待されています。