TOPPANが開発した"万線潜像"技術
TOPPANグループは、最新の偽造防止技術である「万線潜像」を用いた新しいセキュリティ軟包装パッケージを発表しました。この技術は、作成した絵柄に独自のフィルターを重ねることで、隠れた情報を浮かび上がらせる仕組みを持っています。これにより、簡単に真贋の判定ができるようになります。さらには、特別な検証器具がなくても、一般の消費者が視覚的に確認できるのが大きな特長です。
偽造防止のニーズ
特に化粧品やサプリメントなどの高価格帯商品では、模倣品が深刻な問題となっています。これを受け、企業はホログラムなどの真贋判定ラベルを多用していますが、その一方でコストがかかるという課題も抱えていました。TOPPANは、そのニーズに応えるべく、印刷工程で「万線潜像」技術を導入し、高いセキュリティを実現することに成功しました。
特殊な印刷技術
TOPPANの「万線潜像」技術とは、製版工程におけるモアレ現象を利用しています。規則的に並んだ線や点が重なることで、通常では見えない隠し情報が浮かび上がります。この技術をパウチの製ゾーンに直接印刷することで、追加のラベル製造工程を省き、本質的にコストダウンを図っています。
セキュリティ軟包装パッケージの特徴
1. 高セキュリティ性
このパッケージは、TOPPANが培ってきた偽造防止技術を駆使し、パウチの表面と裏面に印刷された情報を組み合わせることで、偽造品と正規品を一目で識別することが可能です。
2. コスト効率の良さ
従来のホログラムラベルに尽くし必要がなく、通常の製造工程で印刷が可能なため、運用コストが大幅に削減されます。これにより、企業は安心してこのセキュリティ機能を導入できるようになります。
3. 一般消費者による真贋判定
パウチの特定の模様を合わせることで、隠れた絵柄が表示されれば正規品、そうでなければ偽物と、消費者自身が簡単に判定できます。この手法により、真贋判定は非常にシンプルに実現されます。
今後の展望
TOPPANは、今後このセキュリティ技術を「高価格帯の日用品・健康食品」などに拡充し、2025年度には関連商材とあわせて3億円の売上を目指しています。
TOKYO PACK 2024への出展
この新しいセキュリティ軟包装パッケージは、2024年10月23日から25日にかけて東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2024」にてお披露目されます。興味のある方は是非、TOPPANブースに足を運んでみてはいかがでしょうか。
基本情報
- - 名称: TOKYO PACK 2024 - 2024東京国際包装展 -
- - 会期: 2024年10月23日(水)~25日(金)
- - 会場: 東京ビッグサイト
- - 公式サイト: TOKYO PACK公式サイト