藤田産業がサンシン油業を承継新たな地域経済のモデルを提案

藤田産業がサンシン油業を承継、新たな体制で地域経済を支援

藤田産業株式会社が北海道札幌市の老舗企業であるサンシン油業株式会社を承継し、新たな事業体制を発足させました。この承継は単なる企業の買収や合併ではなく、地方企業が都市企業を支え合う「相互協働型の事業承継モデル」として位置づけられています。これにより、地域資本による新たな事業の未来を築くことを目指しています。

サンシン油業の歴史と役割

サンシン油業は1974年に創業以来、北海道札幌市内および近郊でプロパンガスや灯油の販売、ガソリンスタンドの運営など、地域に密着したエネルギーサービスを提供してきました。上村雅彦会長が長年にわたり率いてきたこの企業は、地域住民からの信頼を厚く受けてきました。この信頼関係は、今後の経営でも大切にされるでしょう。

上村会長の思い

上村会長は、これまで築いてきた信頼を強化しつつ、地域の発展に寄与することを今後も目指しています。「地域と共にある経営」を大切にし、サンシン油業の価値を次世代へ継承する意向を示しています。それにより、地域経済の持続可能な成長をサポートする基盤を確立することに注力する考えです。

地域発の事業承継モデル

藤田産業は名寄市を拠点に、LPガスや医療ガス、福祉・不動産事業などを幅広く展開しています。この承継は、ゼニスベンチャーホールディングスを中心に進める地域企業支援の一環であり、2024年には士別市内の別の企業でも同様の取り組みが行われる予定です。地方企業が都市企業を引き継ぐこの形は、新たな地域経済の発展に繋がることでしょう。

次世代経営者の募集

ゼニスベンチャーホールディングスは、今回の承継を通じて次世代の経営者を広く募集する方針を打ち出しました。UターンやIターンを希望する人材も歓迎で、道内外から地域経営に関心のある人材を受け入れる体制を整えています。これにより、地域に根ざした経営が新たなキャリアの選択肢になるよう、地域リーダーの育成にも力を要する見込みです。