静岡の伝統を体感!賤機焼展の魅力と開催情報
静岡県の静岡市で、歴史的な背景をもつ焼き物「賤機焼」の展覧会が開催されます。この展覧会では、徳川家康に名を与えられた賤機焼とその関連作品が展示され、多くの人々にその魅力を伝えることが目的です。
賤機焼とは?
賤機焼(しずはたやき)は、静岡県の伝統的な陶器の一種であり、徳川家康がその名を付けたとされる歴史ある焼き物です。賤機焼は、武士の文化や大名の生活に密接に結びついており、特に家康が浜松城に立てこもった際の逸話が有名です。彼の窮地を救ったのは、家臣による「鬼は外、福は内」の声と節分の大太鼓の響きでした。この出来事を元に、家康は賤機焼の名を名付け、陶器の制作が行われてきました。
鬼福とその魅力
賤機焼と並んで注目されているのが「鬼福(おにふく)」という陶器のシリーズです。これは、家康の家臣が発案した三つ組の盃であり、「内に福面を描き、外は鬼瓦を模した」デザインから名付けられました。このユニークなデザインは、賤機焼の代名詞として広く知られるようになりました。鬼福は、陶器製品に込められた福を願う気持ちを表現しており、静岡で作られる美しい陶器の一例です。
展覧会の詳細
賤機焼展は、「駿府の工房 匠宿」の中にある匠宿伝統工芸館で開催されます。期間は2025年3月28日(金)から5月11日(日)までで、毎週月曜が休館日となりますが、月曜日が祝日の際は営業され、翌平日に休館されます。
- - 入場料: 無料
- - 開催時間: 10:00~19:00(ご入場は閉館の30分前まで)
この展覧会では、新しい賤機焼と鬼福の作品が展示され、訪れた人々はその芸術性と伝統の深さを実感することができます。
駿府の工房 匠宿とは
「駿府の工房 匠宿」は、静岡市に位置する伝統工芸の体験施設です。2021年から新たに運営を開始し、「歴史と未来を結ぶ場所」をテーマにリニューアルしました。ここでは、陶芸をはじめ、竹細工や藍染、木工など多彩な工芸体験ができ、その全てが一流の職人によって指導されます。静岡地方の文化と伝統を次世代へと引き継ぐ役割を果たしており、地域との繋がりを大切にした取り組みが魅力です。
展覧会に足を運ぶことによって、日本の伝統的な工芸と、その背後にある歴史や文化を実感できる素晴らしい機会になることでしょう。家康から受け継がれた賤機焼の魅力をぜひ体験しに来てください。