警備ロボットSQ-2の実証実験が札幌で開始
2024年11月25日から12月8日までの約2週間、北海道札幌市中央区に所在する「札幌駅前通地下歩行空間」(通称:チ・カ・ホ)で、自律移動型警備ロボット「SQ-2」による実証実験が行われることが発表されました。この実験は、SEQSENSE株式会社とチュウケイ株式会社の協力のもと実施され、警備業務の新しい形を探る試みです。
SQ-2の存在意義
SQ-2は、全国各地のさまざまな施設で既に運用されており、巡回や立哨など主に警備を目的とした機能を有しています。さらに2023年8月には、操作端末から入力したテキストを音声で発信する「音声アナウンス機能」が搭載され、従来の巡回業務に加えて周囲の人々に対する情報提供や注意喚起も行うことが可能となっています。この技術革新により、SQ-2は自律移動型の警備ロボットとしての機能を大きく拡張しました。
実証実験の目的
本実証では、SQ-2を利用した有人警備の代替効果を具体的に検証し、警備業務における新たな付加価値を探ります。チ・カ・ホは、地下鉄「さっぽろ駅」と「大通駅」をつなぐ約520メートルの広場であり、日中は多くの人で賑わう場所です。SQ-2が効果的に機能するかどうかが、実証実験を通じて明らかにされる予定です。
実施内容
実験期間中、SQ-2は通行可能時間の間に巡回を行います。具体的には、午前5時45分から深夜の24時半までの間に、1時間ごとに巡回を実施し、防犯効果を検証します。また、音声アナウンス機能を活用し、歩行者に対して「歩きスマホ」に対する注意を促すことで、その抑止効果を評価します。さらに、早朝や深夜の閉鎖期間中には、SQ-2が異常監視を行い、緊急事態の早期発見に寄与できるかどうかも検証する予定です。
SQ-2の技術的特長
SQ-2は、3Dセンサー技術や自己位置推定アルゴリズム、リアルタイム経路計画アルゴリズムを駆使する自律移動型警備ロボットです。独自の3D LiDARを搭載しており、環境を詳細にマッピングし、歩行者や動体の検知、さらには周囲の変化を把握することが可能です。そのため、立哨や巡回、来館者対応といった警備業務を全面的または部分的に代替し、人件費の削減に寄与することを目指しています。また、SQ-2は定期的に遠隔でのアップデートが行われるため、常に最新の技術を保ちながら運用されます。
SEQSENSEに関する情報
SEQSENSE株式会社は東京都中央区に本社を置き、2016年に設立されました。自律移動型ロボットに特化した製品を開発し、警備以外にもさまざまな分野にも応用が期待されている企業です。今回の実証実験は、新しい警備スタイルの実現に向けての重要なステップといえるでしょう。
お問い合わせ先
本件に関する詳細な情報やお問い合わせは、SEQSENSE株式会社の営業部までご連絡ください。
今回の実証実験が成功すれば、札幌市内の安全性がさらに向上し、警備業界全体にも新風を吹き込むことになるかもしれません。