BionicM、資金調達
2019-03-18 15:12:31

BionicM株式会社、革新的ロボティック義足の開発加速へ資金調達

BionicM株式会社がシードラウンドの資金調達を実施



BionicM株式会社は、先日シードラウンドで新たな資金調達を行ったことを発表しました。同社は、ロボティック義足の開発を進めており、今回の資金調達を通じてその事業基盤をさらに強化し、市場導入を目指す考えです。

BionicMの成り立ちとミッション



BionicMは2018年に設立され、孫小軍氏が東京大学の博士課程にて2015年から進めてきたヒューマノイドロボット技術を基に、革新的なロボティック義足を開発しています。同社のミッションは、「すべての人々のモビリティに力を与える」こと。これは、身体的制約を抱える人々に新たな移動手段を提供するという結果を志向していることを意味します。

同社の義足技術は、従来の受動式義足の限界を克服することを目的としており、すでにSXSW(South by Southwest) Interactive Innovation Awardを受賞するなど、国際的にもその革新性が評価されています。さらに、ジェームズダイソンアワードでも国内最優秀賞を獲得しており、技術の将来性に対する期待が寄せられています。

義足が直面する市場環境



義足市場は厳しい状況にあります。現在、世界中で下肢切断者が増加しており、その原因の多くは糖尿病や動脈硬化症に関連する末梢循環障害です。世界保健機関(WHO)の研究によると、2018年時点で4億人以上の人々が糖尿病を抱えており、2045年にはその数が7億人に達すると予測されています。特に、高齢者にとっては大きなリスク要因となっており、高齢化が進む日本を含め、世界中で生活の質(QOL)を向上させるために義足技術の進化が求められています。

現在、義足市場においては99%以上が受動式義足で占められており、ロボティクス技術が影響を及ぼすことはほとんどありません。受動式義足は使用者への身体的負担のみならず、自然な歩行ができないことから生じる精神的負担もあります。加えて、義足の利用者にとっては階段を交互に昇降できないことや周囲の視線が気になることも大きな悩みの一つです。

義足技術を進化させるために



BionicMの新たな資金調達により、ロボティック義足の開発が一層加速される見込みです。これにより、技術的進化が進むと共に、使用者がより快適に生活できる環境の整備が期待されます。また、2020年に開催される東京パラリンピック競技大会を前にして、義足への関心が高まりつつある現在、BionicMはそのニーズに応える形で的確な製品を提供することが求められています。

BionicMは、これからもロボティクスと人間の融合を目指し、誰もがアクセスできるモビリティ環境を構築していくことでしょう。今後の同社の展開に注目が集まります。

会社概要


  • - 設立: 2018年12月21日
  • - 代表者: 代表取締役社長 孫小軍
  • - 事業内容: ロボティクスと身体を融合したモビリティデバイスの研究開発・事業化
  • - 本社: 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟207室
  • - URL: BionicM公式サイト

会社情報

会社名
BionicM株式会社
住所
東京都文京区本郷7-3-1東京大学アントレプレナープラザ203室
電話番号
03-3868-2679

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