熱海の老舗旅館「古屋旅館」が新たに社員寮を開設し快適な職場環境を実現

热海の老舗「古屋旅館」が社員寮を拡充

1806年に創業し、熱海の地で多くの歴史を持つ温泉宿「古屋旅館」が、この度市内中心部に2つの社員寮を新たに開設しました。この取り組みは、今後の新卒採用の強化と従業員の働きやすさ向上を目的としています。

働きやすい環境を追求する古屋旅館のビジョン

近年、宿泊業界では労働力不足が叫ばれています。その中で、古屋旅館では数年前から労働環境の改善に取り組んできました。具体的には、社員同士のコミュニケーションを円滑にするためのクラウド型ビジネスチャットツールの導入や、均一な教育を実現するためのクラウド型動画マニュアルの開発が挙げられます。また、業務の効率化に向けて、次世代型インカムやオンライン英語学習システムも導入しています。こうした施策が功を奏し、新卒の応募者数が数倍に増加したことも報告されています。

新たな社員寮「観月堂寮」と「坂の上アパートメント」

新設された社員寮は「観月堂寮」と「坂の上アパートメント」です。「観月堂寮」は熱海駅から徒歩3分、古屋旅館からも近く、シンプルで明るい内装が特徴です。40平方メートルのスペースがあり、快適な生活空間を提供します。「坂の上アパートメント」は自社ビルを改装したもので、スタイリッシュな室内に家具や家電がそろっており、4月から新卒社員が入寮しています。

女子寮の「蔵アパートメント熱海」も2020年に開設され、灯りのある清潔な環境が人気を集めています。これらの社員寮の存在は、「ここに住みたい！」と思わせるには十分な魅力を持っていると言えるでしょう。

離職率の低減に成功

「蔵アパートメント熱海」開設以降、古屋旅館の新卒離職率は8.3％という低い数字を保っています。これは厚生労働省の発表による新規高卒者の離職率（37.0％）や新規大卒者の離職率（32.3％）に比べても大きな成果です。今後もさらに社員寮の整備やデジタル環境の充実を進め、働きやすい職場作りを推し進めていくとのことです。

古屋旅館の今後の展望

代表取締役の内田宗一郎氏は、「世界に誇れる日本の老舗旅館」であるために、時代と共に変化し続ける姿勢を強調しています。伝統を大切にしつつも、顧客や従業員にとってのかけがえのない存在でありたいと考えているとのこと。このような取り組みを通じて、古屋旅館は今後も地域経済の発展にも貢献していくことを目指しています。