AIで進化する介護業界
介護業界は高齢化が進む中で、効率化が急務となっています。そんな中、株式会社シーディーアイ(CDI)が発表したケアマネジメント支援ツール「SOIN」の新機能が注目を集めています。この新機能は、介護ケアプラン作成の過程を大幅に効率化し、ケアマネジャーの負担軽減に寄与することを目指しています。
アセスメント入力自動補完機能
新機能の一つ目は「アセスメント入力自動補完機能」です。これは、要介護認定調査項目の一部を入力するだけで、残りの項目をAIが自動的に補完する仕組みです。これまでケアマネジャーは新規アセスメントを行う際、多くの項目を手入力する必要があり、時間と労力を要していました。しかし、この機能を活用すれば、数項目の入力で済むため、時間を大幅に短縮できます。
AIは約50万件の匿名化されたデータを分析し、他の似たケースから推定を行います。また、信頼度が明示されるため、ケアマネジャーはその根拠をもとに検討を重ねることが可能です。このシステムは、新たにアセスメントシートをPDFで読込み、自動的に入力を転記する機能も備えており、他のシステムとの統合もスムーズに行えます。
介護予防サービス・支援計画書の自動作成機能
二つ目の新機能は「介護予防サービス・支援計画書の自動作成機能」です。SOINに登録された利用者の情報やアセスメント結果に基づき、AIが課題を整理・抽出し、約3分で計画書を生成します。介護マネジャーは、効率的にニーズの把握や課題の明確化ができ、業務の質向上にも繋がります。
未入力部分についてはAIによってハイライト表示され、必要な修正箇所が一目でわかります。さらに、SOIN-AI Chatを利用しての手動修正も可能で、柔軟な対応ができるのが魅力です。このように、AIは業務負担を減少させつつ、より質の高いサービス提供を実現します。
業務の質を高める環境づくり
CDIが行ったこのバージョンアップにより、ケアマネジャーはアセスメントや計画書作成に費やす時間を短縮し、利用者とのコミュニケーションや多職種連携といった重要な業務に十分に時間をかけられるようになります。これにより、介護サービスの質が向上し、より良いケアが可能となります。
株式会社シーディーアイは今後もAI技術を駆使して、介護分野におけるさらなる革新を目指し、機能の拡充に取り組むとしており、期待が高まります。介護業界における「介護×AI」のインパクトは、今後ますます大きくなることでしょう。
会社概要
株式会社シーディーアイ(CDI)は、中立性と独立性を持つ立場から介護業界全体を巻き込み、「介護×AI」を掲げたオープンイノベーションを推進し、社会課題への解決策を提供しています。2017年に設立され、2018年には自立支援型AIケアプランシステムを国内初として商用化しています。今後の更なる成長が期待されることでしょう。