大前粟生、新作小説の発表
2026年でデビュー10周年を迎える作家、大前粟生の最新作『思い出すときには、すべてのものがまるくなっていてくれ』が、2026年6月下旬に左右社から刊行されることが決定しました。これまで『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』や『きみだからさびしい』などで多くの読者を魅了した彼が描くのは、恋愛に悩む高校生たちの心の葛藤です。
作品の概要
本作は、高校2年生の夏莉(なつり)を中心に展開されます。夏莉は恋愛に関する感情が理解できず、友人関係や恋愛話に引け目を感じながらも日々を乗り過ごしています。彼女の周りには、彼女に思いを寄せる幼馴染のみお丸、告白に失敗した後輩のなずな、そして新たに転校生として入ってきたアイドルのカジュなど、多様なキャラクターが登場します。これらのキャラクターたちが交錯することで、彼らのもがきや葛藤が描かれていきます。
登場人物の紹介
- - 夏莉(なつり): 恋愛に対する悩みを抱える主人公。周囲の視線に対して敏感で、自己肯定感が低い。
- - みお丸: 幼馴染で、夏莉に密かに思いを寄せている。積極的で、夏莉を支えようと奮闘する。
- - なずな: みお丸に告白してフラれた後輩。夏莉に対して複雑な気持ちを抱え敵対的な態度を示す。
- - カジュ: 活動休止中のアイドルで、夏莉のクラスに転校してくる。周囲からの期待に押し潰されそうになっている。
- - 近田: 新たにクラスに加わった生徒。何かを抱えており、他の生徒とは異なった価値観を持つ。
- - 田井中: 近田を嫌悪し、自らの正義感を振りかざすキャラクター。クラスでの人間関係における摩擦を起こす存在。
テーマとメッセージ
本作では、恋愛や友情における「普通」であることへの疑問が投げかけられます。夏莉を通じて、大人になりきれない悩みや、他者との関わりにおける緊張感がリアルに描かれ、読者は彼女たちの心情に共感せずにはいられません。大前粟生は、傷つかず、傷つけず、ただ「自分」でいることの難しさを問いかけています。
賞賛の声
この作品の冒頭部分は、左右社のnoteにて無料公開中です。また、歴代の担当編集者が寄せた推薦コメントも公開されています。彼らは、この小説が持つ「普通でない自分を受け入れる力」や「作品を通じて再確認できる青春の感情」について高く評価しています。
書誌情報
- - 書名: 『思い出すときには、すべてのものがまるくなっていてくれ』
- - 判型: 四六判並製
- - ページ数: 216ページ
- - 発売日: 2026年5月28日
- - ISBN: 978-4-86528-525-3
- - 装画: いとうひでみ
- - 装幀: 森敬太(合同会社飛ぶ教室)
大前粟生の挑戦が、どのように現代の若者に響くのか、作品の発表が待ち遠しいです。