LCPフィルム量産開始
2020-01-08 20:03:32

5G商用化に向けたLCPフィルムの量産体制が整う

KGK 共同技研化学が新たに5G向け半導体材料としてLCPフィルムの量産技術を確立しました。この技術革新により、これまで音響機器の振動板材料などに用いられていたLCP(液晶ポリマー)フィルムが、今後は5G通信に必須となる高性能素材として市場に供給されます。わずか約8,000万円の投資で群馬県富岡工場の設備を整え、量産体制が整ったことで、業界の注目を集めています。

LCPフィルムはその特性から、特に電子機器の微細化が進む現代において求められる性能を持っています。ポリイミドフィルムの約20分の1という優れた吸湿性のおかげで、湿気による電気信号のロスを大幅に抑えられます。これは、5G技術が求める高いデータ転送速度や信号の安定性に寄与する重要な要素です。

量産にあたっては、LCPオリゴマーを有機溶剤に溶解したワニスを銅箔の上に直接塗工し、その後連続焼成を行うことでフィルム表面でポリマーが重合します。このプロセスの中で、液温、雰囲気気温、湿度といった条件を適切に独自に確立することが大きな課題であり、またそのポイントでもありました。これにより、LCPの特性を最大限に引き出すことが可能となりました。

新たに設計された量産ラインでは、月産能力が3万から10万平方メートルを見込んでおり、需要に応じた生産が行える体制が整いました。量産効果により、LCPフィルムの価格がポリイミドフィルムの約3倍強まで抑えられる見込みで、これによって安価で高性能な電子部品が供給されることが期待されています。

5Gの商用化が進む中、LLCフィルムの需要は急増しています。そのため、KGK 共同技研化学が市場に提供するこの新しいLCPフィルムは、通信技術の発展に寄与し、さまざまな分野での応用が期待されています。その進化により、私たちの日常生活やビジネスのあり方も変化するでしょう。KGK 共同技研化学は、今後もさらなる技術の進展を目指していくことでしょう。

会社情報

会社名
共同技研化学株式会社
住所
埼玉県所沢市南永井940
電話番号
04-2944-5151

トピックス(IT)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。